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PRIVATE OPINION/無敵のライセンス(吉田秋生)

吉田秋生のまんがを久しぶりによんだイキオイで、図書館の蔵書から、ウチにない吉田秋生の本を借りてきてよむ。

PRIVATE OPINION―Banana fish another story (別コミフラワーコミックス・スペシャル)PRIVATE OPINION
BANANA FISH ANOTHER STORY

(1995/03)
吉田 秋生

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こっちは、『BANANA FISH』の番外編。14歳のアッシュをえがいた1篇と、高校時代の英二をえがいた1篇。『BANANA FISH』は、むかーし全巻もっていたけど、あれはいったいどこへいったのやら…
もう1冊は、『無敵のライセンス―青春サバイバル・マニュアル』という、吉田秋生へのインタビュー集。巻末には、江口寿史との対談があって、江口と吉田の写真がある!おおお、びっくり。

無敵のライセンス―青春サバイバル・マニュアル (コミックパス)無敵のライセンス―青春サバイバル・マニュアル
(1989/07)
吉田 秋生

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そして、インタビューのディレクションをしたのが北村年子と掛札悠子である。北村年子といえば、『少女宣言』の人で、掛札悠子といえば『「レズビアン」である、ということ』の人でしょう。こんな仕事もしてるのかあ、と思う。(どっちも、もう手放してしまったけど、むかし買って読んだ本である)

こないだ「労働と性―アリもキリギリスも生きていける社会はつくれるのか」というトークを聞いたせいもあるが、ここんところが印象深かった。

▼…からだができてくればセックスしたいというのは、生き物としてあたりまえのことでしょ。だから、どこからどこまでやっちゃいけなくて、というのはない。
 じゃあ、なにが問題なのかというと、若い子は、カネを稼いでないっていうところなんだよね。セックスをしてはいけないというのは、そこに理由がある。それをはっきり言うべきなんだと思う。なんであんたたちはセックスをしてはいけないかというと、自分でカネを稼いでないからだよと。オトナが、「あんた責任とれないでしょ」というのは、学校に行ってたりとかすると、カネを稼げないし、子どもも育てられないからでしょ、ということでしょ。だから、セックスは妊娠をともなうんだよということを、まず教えなければいけないわけ。妊娠するためにセックスするんだよといっても過言ではないものなわけだから。

 ●そういう仕組みになっているわけだから。

─そう。本来セックスというのは、そういうものなんだから。どうしても妊娠したくなければ、当然避妊することが必要だから。セックスしているんだったら避妊しなさいというのが、当然じゃないかと思うんですけど。まず第一に、なんでセックスしてはいけないかといったら、稼げないからなんだということを、はっきり言ってやるべきじゃないかな。それってリアリティあるでしょ。カネないだろうと言われてしまえば、そうか、ですむから。

 ●高校生だからじゃ、話にならないですものね。

─あいまいに言わずに、はっきり言ってしまえばいいと思うんですけど。セックスしても避妊さえすればいいとか。でも、コンドームだってカネかかるんだぜ、と。古いのは危ないとか、いいものはカネがかかるとか、そういうのをちゃんと言ってやらないと。あれはカネのかかるものだということを、ちゃんと教えるべきだと。(pp.45-47)

この本は、いまからちょうど20年前の本。「稼いでないから」=「責任もてないから」、だからダメというのが今も高校生や大学生など学生さんに通じるのかどうかはちょっとわからんけど、たとえばベーシックインカムの世になって、子どもにも学生さんにも最低限生活できるオカネが入るようになったとして、じゃあオカネの心配はないからセックスもオッケーよ、ということになるのかどうか。なるか?

「オカネがないから子どもが産めない」とか「オカネがないから子どもは無理」というオトナの話も聞いたことがあるけど(似たことばに「オカネがないから結婚できない」というのもある)、オカネって何やろう。子どもをもつとか子どもを育てるとか、あるいは結婚するとか、そういうのは「オカネがないからできない」ものなのか。どうなんやろう。

あと、江口寿史との対談では、ここが(江口には子どもがいる、吉田はこの時点では不明)。

吉田 そこ[女が自分の時間を削ってどうしても育てなきゃいけない時期]の責任を負うのがね、なんかすごく嫌なの。その責任をちゃんとやるかやらないかでさ、将来決まっちゃうみたいなとこあるじゃない。子供のころうんとかわいがってもらった子とそうじゃない子っていうのは、大きくなったら不良になるぞとか(笑)。それを聞くとうーんとか思って。その間の詳しい作業がめんどくさそうでしょ。その部分やってるより自分のって思っちゃったりするから。だからあの母性愛って、あれ幻想だなって思っちゃうんだよね。あれは男の人が考えた勝手な幻想だよねとか思っちゃう。そんなことないんだよね、実は。惰性でしょ。しょうがないからやるっていう部分があるんであって、誰かやってくらたらわりとやんなかったりするんじゃないかなとか(笑)。
江口 乳母とかね。
吉田 そうそうそう。それでなんか、母親で子供の世話をするのを休みたいなって思う人っていたっていいんじゃないかなって思っちゃったりする。
江口 1歳ぐらいだったら覚えてないだろうから、タッチとかね(笑)。 (p.171)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第69回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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