読んだり、書いたり、編んだり 

6月に読みおわった本

6月に、てっぺんから最後まで読んだ本のリスト。「病院にいると病人になってしまう」とつくづく思うほど、父の状態が変わっていく。父の言動にイラっとすることもたびたびあって、他の本の合間に「入院」「介護」「認知症」「親」などの文字がタイトルに入っている本をあれこれと読んでみる。

父はこれから、どうやって人生の仕舞いを生きていくのかなあと思いながら、そして私や妹はどういう"選択"をしていくのかなあと考えながら読む。こういう本はこれまでにも(ここまで身に迫った状態ではないときに)結構読んできたが、実際に親が入院し、介護を要する状態となり、認知が衰えてきてかみあわないやりとりをすることになってみると、似たような本を読んでも刺さり方がちがう。
5月に受けた介護認定調査の結果が届く。思っていたより重い介護度で、ちょっとビビる。入院中は重く出やすいとも聞いたが、実際に、いまの父はどこへ出しても「介護を要する状態」だと認められるくらいなのだろう。病院の退院支援担当に相談に乗ってもらい、地域包括支援センターへ相談に行き、ケアマネージャーさんも決まった。

だが、父の「介護サービスは気が進まない」という態度は頑なで、自分の現状が認識できていないとしか思えない。理詰めで説得して納得が得られる状態でもなく、"ベターな選択"をあれこれと思案する。

主治医の外出許可が出て、入院から1ヶ月半以上ぶりに、ヨレヨレの父は自宅マンションの前までタクシーで一時外出した。手すりを必死でつかんで2階まではあがったが、伝うところのない家の中を動くのはかなり難しく、自分でもそのことは分かったのか、父は「手すりがほしい」と言った。

病棟の入院期限まであと半月。そのあいだ、何度か一時外出で帰ってみながら、退院後の自分の生活に、少なくとも当面のあいだは介護サービスが必要だと父が分かってくれれば…と思う。

今月は担当仕事がなかなかに忙しく、そこへ父対応が加わって、汲々としたが、そのスキマを縫って、博物館や美術館をみにいった。同居人と、みんぱくの「ビーズ―つなぐ・かざる・みせる」展、大阪日本民藝館の「菓子木型の世界―美をかたどる―」展、逸翁美術館の「開け!絵巻」展、ハルカス美術館の「没後70年 北野恒富展 なにわの美人図鑑」展などを見物。

どれも、よかった。おもしろいもの、美しいものを見るのは、「本を読む」のと同じくらい、"ここではない時間"に飛べると思った。

先月に続き、病院と父宅とウチとのあいだの交通の便がわるいところを、マメにバイクで走って助けてくれた同居人が有り難かった。親が特養に入っている友だちが見舞いにいくのにくっついていって特養というものを見学したり、要介護の年寄りがいる友だちと会ってしゃべったりもした。

梅雨入りしたらしいと聞いてから、そうとも思えぬ晴天続きだったが、月末近くなって雨の日が続く。7月に入ると、いよいよ暑くなりそうな予報。今年が半分すぎる。

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○北村薫『慶應本科と折口信夫―いとま申して2』文藝春秋
○桜木紫乃『起終点駅[ターミナル]』小学館文庫
○小松みゆき『ベトナムの風に吹かれて』角川文庫
○北村薫『いとま申して― 『童話』の人びと』文春文庫
○杉山孝博『親の認知症に気づいたら読む本』主婦の友社
○西岡修・著、吉野槇一・監修『親の入院・介護のときに開く本 家族に介護が必要な人がいます』朝日新聞出版
○長尾和宏=監修、丸尾多重子=著、北川なつ=まんが『心がすっと軽くなる ボケた家族の愛しかた』高橋書店
○太田差惠子『親の介護で自滅しない選択』日本経済新聞出版社
○朝比奈あすか『あの子が欲しい』講談社文庫
○黒岩比佐子『パンとペン―社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』講談社文庫
○望月麻衣『京都寺町三条のホームズ(6) ―新緑のサスペンス』双葉文庫
○岡野雄一『ペコロスの母の玉手箱』朝日新聞出版
○ヨシタケシンスケ『ヨチヨチ父―とまどう日々』赤ちゃんとママ社
○佐藤雅彦『認知症の私からあなたへ―20のメッセージ』大月書店
○中村安希『N女の研究』フィルムアート社
○森茉莉(早川茉莉編)『幸福はただ私の部屋の中だけに』ちくま文庫
○おちとよこ『現役世代のための介護手帖-親も自分も大切にする7つの心得』平凡社新書
○東田勉『親の介護をする前に読む本』講談社現代新書
○浅田次郎『天切り松 闇がたり5 ライムライト』集英社文庫 …1巻から読みなおして、もう一度
○浅田次郎『天切り松 闇がたり4 昭和侠盗伝』集英社文庫
○『身内に介護が必要なときの手続き』マガジンハウスムック
○浅田次郎『天切り松 闇がたり3 初湯千両』集英社文庫
○長田弘『知恵の悲しみの時代』みすず書房
○岩波書店編集部編『私の「貧乏物語」―これからの希望をみつけるために』岩波書店
○原田マハ『本日は、お日柄もよく』徳間文庫
○浅見洋『おふみさんに続け!女性哲学者のフロンティア―西田幾多郎の姪 高橋ふみの生涯と思想』ポラーノ出版
○稲垣えみ子『アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。』朝日新聞出版
○土井善晴『一汁一菜でよいという提案』グラッフィク社
○酒井順子『子の無い人生』角川書店
○浅田次郎『天切り松 闇がたり2 残侠』集英社文庫
○浅田次郎『天切り松 闇がたり1 闇の花道』集英社文庫
○Gerard M. Crawley、Eoin O'Sullivan著/尾崎幸洋監訳/櫻井香織訳『いかにして研究費を獲得するか―採択される申請書の書き方』化学同人
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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