読んだり、書いたり、編んだり 

3月に読みおわった本

3月に、てっぺんから最後まで読んだ本のリスト。「ブックマーク」の読者さんから紹介されて読んだ本が約3分の1で、ほかは図書館でぶらぶらと書架をみて手にとった本や、本を読んでそこから芋づるで手にとった本など。前から気になっていたのを初めて読んだのが獅子文六と辻村深月で、この2人はしばらくはまりそう。獅子の作は、古さを感じさせず…とはいえ「国電」などという言葉が出てくると、もう国鉄がJRになって30年ということは、若い人は小説に「国電」とあっても分からないのかもと思う。

ここまで読んだ獅子の3作『自由学校』『青春怪談』『てんやわんや』はいずれも新聞小説だったもので、そういえば沢木耕太郎の『春に散る』も新聞小説だった。毎日の新聞にコンスタントに連載される小説は、読みはじめると次の日も楽しみだが、何かの拍子に読みそびれてしまって、連載が終わるまで戻れないこともあったりする。獅子が1950年代にこれらの小説を書き進めていたころ、新聞にはどんな記事が載っていたのだろう、それらのニュースはどう受けとめられていたのだろう、と想像する。

この1か月は、たまたま美術館へ行くことが多かった。正置さんの『イギリス絵本留学滞在記』を読んだあとに、もう一度滋賀近美へクレイン展を見に出かけたし、ポスターを見て気になっていたクートラス展にも行けたし、同居人の父上といちど見にいった水仙盆はもう一度行く機会があったし、クラーナハ展にアレシンスキー展も見にいけた。このほかにギャラリーを何度かのぞく。

そして、友だちから教えてもらって、近所の大学へのこのこ出かけ、久しぶりに「研究会」というものに出てみた。高校生の頃に初めて読んだ村上信彦の、別の顔を知る。あの、古い古い『女について―反女性論的考察』(おそらくは母のものだった本)はどこかのダンボールに入っている気もするが、掘り出せそうにないので、そのうち図書館で借りて読みなおしてみたい。

いつまでもつか…と思いながら通い始めた遠ーい職場で2年が経つ。遠すぎる通勤に慣れたといえば慣れたが、やはり時間をとられすぎて日々こたえる。今日で、約2年いっしょに仕事をしてきた人が退職し、来週からの新年度は、新たな人と組んでの仕事になる。また「新しい」ことに出会えるのは、「動き」があっていいのかもしれないと思おうとしている。

春めいてきたと思うと冷え込んで、1月や2月に比べればあたたかいはずなのに、風の冷たさを感じた3月。この冬は、風邪らしい風邪もひかず、なんとか低め安定でやりすごせた。一方で、父の調子は相変わらず波が大きく、80を過ぎればガタがくるものであるなあとつくづく思う。不調だと「生活に自信がなくなってきた」とこぼしもするが、ほどほどの手出しで、ゆるく見守ろうと思う。

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○辻村深月『凍りのくじら』講談社文庫
○辻村深月『ツナグ』新潮文庫
○辻山良雄『本屋、はじめました―新刊書店Title開業の記録』苦楽堂
○瀬古浩爾『ウソつきの国』ミシマ社
○羽田圭介『御不浄バトル』集英社文庫
○辻村深月『鍵のない夢を見る』文春文庫
○高村暢児編『ケネディ演説集』中公文庫
○青木祐子『嘘つき女さくらちゃんの告白』集英社文庫
○和田誠『もう一度 倫敦巴里』ナナロク社
○太田順一『父の日記』ブレーンセンター
○獅子文六『てんやわんや』ちくま文庫
○望月麻衣『京都寺町三条のホームズ(5)―シャーロキアンの宴と春の嵐』双葉文庫
○大井実『ローカルブックストアである―福岡 ブックスキューブリック』晶文社
○坂木司『アンと青春』光文社
○こうの史代『この世界の片隅に』(上中下)双葉社(アクションコミックス) …久々
○宮内泰介『人びとの自然再生―歩く、見る、聞く』岩波新書
○沢木耕太郎『春に散る』(上下)朝日新聞出版
○獅子文六『青春怪談』ちくま文庫
○伊藤比呂美『父の生きる』光文社文庫
○高野秀行『放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法』本の雑誌社
○獅子文六『自由学校』ちくま文庫
○正置友子『イギリス絵本留学滞在記―現代絵本の源流ウォルター・クレインに魅せられて―』風間書房 …再
○坂口恭平『徘徊タクシー』新潮文庫
○垣谷美雨『リセット』双葉文庫
○河野通和『言葉はこうして生き残った』ミシマ社
○梯久美子『声を届ける―10人の表現者』求龍堂
○梯久美子『猫を抱いた父』求龍堂
○沢木耕太郎『天涯6 雲は急ぎ 船は漂う』集英社文庫
○沢木耕太郎『イルカと墜落』文藝春秋
○野澤千絵『老いる家 崩れる街―住宅過剰社会の末路』講談社現代新書
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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