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ルポ最底辺 不安定就労と野宿


ルポ最底辺 不安定就労と野宿
生田武志
\777
ちくま新書
2007年

大学在学中から釜ヶ崎に出入りし、野宿者支援の活動をしてきた著者によるルポ。
生田は大学卒業後もずっと釜ヶ崎に関わり、自身が日雇い労働で生活をたててきた人であるらしい。
シモーヌ・ヴェイユを読む人でもあるらしい。

大学に通っていた頃、「寄せ場研究会」略して寄せ研というのがあった。「越冬闘争」というのは、寄せ研のビラで知った言葉だけれど、それがどういうものなのかは、この生田の本でやっと分かった。

「国境なき医師団」が、ここ数年、日本の野宿者の医療問題に関わっているというのには驚いたし、ショックを受けた。「国境なき医師団」の先進国での診療所開設は異例のことだという。しかも、日本は本格的な「支援対象国」であるという。

▽大阪の「国境なき医師団」のメンバーと話したことがあるが、前記の大阪府立大学のデータを元に「大阪の野宿者がおかれている医療状況は海外の難民キャンプのかなり悪い状態に相当する」と言っていた。いわば、大阪という大都会の中に「第三世界」が広がっている状況である。
 ぼくはこの20年近くの間に、何度か死者の第一発見者になった。これは、ある程度長く野宿者に関わる活動をやっていると避けられない現実である。そして、死者は冬と梅雨期に集中する。冬は寒さによって、梅雨は仕事がなくなることによって。(pp.117-118)

「いす取りゲーム」のたとえで、誰がいすを取れるか、誰が取れないか(=仕事につけるか、あぶれるか)は、個人の努力の問題というよりも構造的な問題だと示したのは、わかりやすかった。


生田のサイト
http://www1.odn.ne.jp/~cex38710/lastdate.htm
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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