FC2ブログ
 
読んだり、書いたり、編んだり 

内田樹『街場のアメリカ論』NTT出版、2005年

内田樹『街場のアメリカ論』NTT出版、2005年

▽スタンダールは『赤と黒』の巻末に To the happy few 「幸福なる少数者へ」という献辞を記した。彼の作品の真価を理解してくれるであろう少数の読者に感謝と祝福を送ったのである。この happy few には彼の同時代の「趣味のいい読書人」はたぶん含まれていない。そういう「内輪のめくばせ」ではなく、これは「未来の読者」に宛てたメッセージのように私には思われる。同時代には理解されなくてもいい、けれども「こことは違う時代」「こことは違う場所」の人々の中にはこの小説をよむことのうちに深い愉悦を見いだす人がいるだろう。たぶんスタンダールはそう考えていたのである。
 こういう姿勢は大切だと私は思う。「こことは違う時代」「こことは違う場所」の人々にも届くことばを書き記すこと。それは排他的で誘惑的なエクリチュールとはめざすところがずいぶん違う。私はそういう書き方をしたいと思ったのである。(259-260ページ)
 
Comment
 
 






(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可
 
Trackback
 
 
http://we23randoku.blog.fc2.com/tb.php/5760-1c737d6d
 
 
プロフィール
 
 

乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
    乱読ブログバナー
本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第68回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

amazonへリンク

 
 
最新記事
 
 
 
 
最新コメント
 
 
 
 
カテゴリ
 
 
 
 
Google検索
 
 


WWW検索
ブログ内検索
Google
 
 
本棚
 
 
 
 
リンク
 
 
 
 
カウンター
 
 
 
 
RSSリンク
 
 
 
 
月別アーカイブ