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パリの皇族モダニズム―領収書が明かす生活と経済感覚(青木淳子)

パリの皇族モダニズム―領収書が明かす生活と経済感覚パリの皇族モダニズム
―領収書が明かす生活と経済感覚

(2014/12/23)
青木淳子

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庭園美術館を一緒に見にいったJちゃんから、こんな本が去年の暮れに出てるよーと教えてもらっていたのを、図書館でしばらく予約待ちして借りてきた。『アール・デコの館―旧朝香宮邸』とはまた違う写真がいろいろ入っていて、家具調度が置かれた(おそらく住んでいた当時の)居間などの写真は、そういうのがない「美術館」になったあとの写真と見比べると、へぇーという感じ。

朝香宮の鳩彦(やすひこ)王が軍人として(見聞を広めるため?)フランス留学、やはりフランスに留学中だった義兄の北白川宮成久王の運転するクルマでドライブに出かけたら、事故を起こして、運転していた義兄は亡くなり、鳩彦王は重傷。夫の看病のために妻の允子(のぶこ)さんがフランスへ渡り、夫妻は"朝伯爵"と偽名を名乗って(あちらの国に警備などの負担をかけすぎないようにという意味もあるらしい)、3年近くをパリで生活。

この本では、朝香宮夫妻のパリ滞在中の買い物にからむ領収証の綴りを分析して、夫妻がどんなものを着ていたか、どんな暮らしをしていたかを明らかにしている。
"朝伯爵"というやや気軽な身分で、自分で財布をもって(日本ではできなかったことだそうだ)買い物を楽しんだらしい。服をあつらえたり、アクセサリーを買ったり、日本にいる子どもたちにとおもちゃなどを買って送ったり。ちょうどアール・デコが盛り上がっていたパリで、滞在中の1925年にはアール・デコ博覧会を見物。日本へ帰って、2人が気に入ったアール・デコを取り入れたお屋敷を建てたそうだ。

領収書から当時のいろんなことが分かってくる、というところはおもしろかったけど、「庶民の142倍!」のものすごい金遣いにはやはりびっくりする。允子さんは明治天皇の娘(第八皇女)であり、そういう人として身なりだとか体裁だとかを調える必要があったというにせよ、当時も今も皇族方の生活を支える金の出所は税金であって、1923年~25年頃という関東大震災で横浜や東京が壊滅的な被害を受けていた当時、金の使途も遣いっぷりも浮き世離れしてるよなーと思わずにいられない。

允子さんは絵心のある人で、絵を習ったりもしていたらしい。この本には允子さんが描いた水彩画の写真も掲載されているし、姫宮の居間のグリルは、允子さんがデザインしたものだという。しかし、当の允子さんは体調を崩し、お屋敷ができてから半年くらいで亡くなったそうだ。

(4/13了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第44回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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