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未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の(笙野頼子)

未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の未闘病記
―膠原病、「混合性結合組織病」の

(2014/07/31)
笙野頼子

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難病になった著者。いや、難病であったことが判った著者、というべきか。

専門医にかかり、治療をうけて、今までの(人には判ってもらいにくかった)種々の不調や難がそれなりに軽快し、へたりへたり、ぶり返しぶり返しながらも一応「なんでも/できる」ようになった、その自分なりには「上出来」のようすを綴る軽やかさ。

調子が悪くないって、こういうことやったんかーという感動。それは、体力なし子で一時は慢性の病名を告げられたことのある私にも少し分かる。想像できる。
「あとがき」に、著者が自分のこの身体性こそが社会性だと書いていて、そこに共感した。腑に落ちた。

▼心の内側から見た時見えるものがある。構造から自由なもの、生きているかのように描かれるもの、それが文学だ。
 精神とは個人の中で宇宙となり、外との直な関係性なしで動きうるものだ。それを描き究めることは自分のしたいこと、文学の役割のひとつだと言いたい。
 …(略)…
 結局、どんなに私小説から遠い作品を書いても、どんなに身の回りの「自分の事だけ」を書いても、「他者がない」と言われても私にはこの病がちの肉体があった。どう出るか判らない他者としての持病。 …(略)… 
 これからも「他者がない」と誤解される小説を平気で書いていく。身体性は私の社会性だから。(pp256-258)

この著者の名は知っていて、なんどか本を手にとったこともあるのだが、難しかったり、よくわからなかったり、これまでどうも読めなかった。が、この本を読んで、ちょっとまた挑戦してみようと思い、なんどか文中にも出てきた過去の作品が入った『三冠小説集』の文庫を借りてきてみた。

(3/14了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第44回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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