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ラモーナとあたらしい家族(ベバリイ・クリアリー作、アラン・ティーグリーン絵)

ラモーナとあたらしい家族ラモーナとあたらしい家族
(2002/11/22)
ベバリイ・クリアリー作、アラン・ティーグリーン絵

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『ラモーナ、八歳になる』の続き。

隣のケムプ家、つまりは友達ハーウィの家に、大金持ちのおじさんが帰ってきた。そのおじさんのお土産のアコーディオンを、ウィラジーンがあっという間に壊してしまい、自分がしたんじゃないのに、ラモーナは「あなたはおねえさんでしょ。ウィラジーンがこんなことをするのを止めなきゃだめじゃないの」とおばあちゃんに言われ… 

ラモーナは、今まで大人というのは子どもを好きになるものだと思っていたが、もしかしたらケムプさんのおばあちゃんは、私を嫌いなんじゃないだろうか、という考えが心に浮かんで、不安になる。

▼あたし、もう二度とここへ来たくない。ぜったい、ぜったい、ぜったいに。だれがなんといおうと、どうなろうとかまわない。自分をきらっている人にめんどうをみてもらうのはいやだ。(p.40)
ラモーナは、ケムプさんの家へはもう行きたくないということを、晩ごはんの席で切り出した。学校の先生になる勉強をしてるお父さんは、どういうことかとゆっくり聞いてくれて、お母さんは「ねぇ、ラモーナ、おまえ考えたことある? ケムプさんのおばあちゃん、もしかしたら、おまえや、ウィラジーンたちのお守りをしなくてもすむんならいいのにって、思ってるかもしれないって」(p.49)と言った。

そんなことは考えたこともなかった!お母さんは、おばあちゃんくらいの世代の女の人は、子どもの面倒を見るのが当たり前というように育てられてきたのだと話してくれた。そして、「おばあちゃんだって、ほんとうは、もっとほかのことをしたいんじゃないかしら」とも言った。

誰もうちにいないとき、一人で留守番してる子はいっぱいいるのに、どうしてうちはそうじゃないのかとラモーナは訊く。お父さんの「そういう子が問題を起こす」発言は、ビミョウ。ここは、そのむかし「鍵っ子が非行に走る」とか言われてたのを思い出してしまう。ちょっとムカつく。

お母さんは、ケムプさんのおばあちゃんは、息子さんがいる間はできるだけ一緒にいたいと思っているだろうからと、今週はケムプさんの家にいくのをお休みして、それでうまくいくかどうか見てみればと提案した。ケムプさんのおばあちゃんは、お母さんの予想どおり、息子とすごす時間が増えて大喜びした。

月曜日、ラモーナは、学校から帰ると、手を洗っておやつを食べ、ソファで本を読んだ。なんてしずかで気が休まるんだろう!ケムプさんの家では、いつもテレビのドラマがついていて、ウィラジーンが大声をあげてとびまわりながら、遊ぼうよ遊ぼうよとせっつくのだ。火曜日もラモーナはビーザスとおりこうさんでいた。

でも、水曜には、姉のビーザスとけんかをしてしまった。ニキビで悩んでるビーザスに「ピザフェイス」と言ってしまい、悲しませた。ハーウィの自転車に乗せてもらったら、バランスをうしなって転んでしまい、血を流して家に帰ったラモーナが手伝ってぇーと言うと、こんどはビーザスがひどいことを言った。「なによ、いやらしいゲジゲジ虫」。

ラモーナは、姉にピザフェイスと言ってすまなかったと思う気持ちと、ゲジゲジ虫と言われて腹が立つのとで、ぐっちゃぐちゃになる。姉と妹のケンカ。私は「姉」だから、「妹」のビーザスの気持ちを読みながら、妹はケンカしたときどんなん思ってたんかなーと思う。

ラモーナは、ごめんなさいを言い慣れていなかった。晩ごはんの席では、ビーザスとも、何もなかったかのようにふるまいはしたが、心は重い。ビーザスとあの話やこの話をしたいと思うのに、チビ虫というならまだ許せるけど、ゲジゲジ虫とは許せないと思う。

次の日、猫のピッキィピッキィが死んだ。ラモーナとビーザスは、裏庭に穴を掘って、ピッキィピッキィを葬った。その悲しみをわかちあって、ビーザスの気持ちに近づいた気がしたラモーナは、昨日のことごめんねとあやまって、お互いに許しあった。

そして、そのことを晩ごはんの席で伝えたとき、お母さんが帰ってきてピッキィピッキィが死んでるのを見つけてほしくなかったと二人が言ったとき、お父さんとお母さんは「あんたたちみたいないい子をもって幸せ」と言い、「じまんのたねだ、この次もそうだといいね」と言った。

ビーザスがもしかしたらと想像していたとおり、お母さんに赤ちゃんができる! それに、二人で留守番することも心配なさそうだと言ってくれた。

それから赤ちゃんが生まれるまでに、大きなことがもう一つあった。ハーウィーの大金持ちのホバートおじさんと、ラモーナのビーおばさんが結婚したのだ。それも、2週間の準備期間であっという間に。結婚式の準備のあいだのあれやこれやの話も読んでておもしろいが、やっぱり、ラモーナにとって大きいのは、妹が生まれたこと。

お父さんの名前をとってロバータと名づけられた妹を見て、ラモーナは思う「あかちゃんでいるってたいへんな仕事だ」(p.256)と。お母さんもお父さんもそう思うと言って、「大きくなるってことも大仕事」だし、「おとなでいるってことも、ときには骨のおれる仕事だよ」と教えてくれた。

自分がずっと昔には、ロバータみたいにちっちゃくて、変な顔をして、寄り目だったのが、今じゃこんなに立派なのが、ほんとにおかしいとラモーナは思う。今まであったいろんなことを思い出して、うれしかったことや、心配だったこと、つらかったことや、腹が立ったこと…自分はそんなのを全部生きのびてきたんだ!

そう気づいたラモーナが、これからどうなるのか、次はもうシリーズの最後の巻。

(7/2了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第44回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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