読んだり、書いたり、編んだり 

るり姉(椰月美智子)

るり姉るり姉
(2012/10/11)
椰月美智子

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まえまえから気になりながら読んでなかった本が、図書室にあったので借りてくる。つくりが、『それでも彼女は歩きつづける』みたいだった(もしかしてカバー装画も同じ人か?)。タイトルになっている「るり姉(ねえ)」の周りの5人-姉のけい子、けいこの娘3人、さつき、みやこ、みのり、そしてるり姉の夫・開人(かいと)の視点で、時間が前後しながら5つの物語が綴られる。そこから、るり姉の人となりや、るり姉の存在が各々にとってどんなことなのかが、だんだん見えてくる。

同じ状況にあっても、人はそれぞれ反応がちがう。そういうことも、視点が変わり、時間が変わるなかで見えてくる。さつき、みやこ、みのりの3姉妹も、たとえばるり姉が検査入院したいうことに対して、それぞれに異なる態度をとる。同じ家で、同じ親で育って…という影響はそれなりにあるだろうけど、だからといってコピーが3人のようなことにはならない。

同じものを受けとめても、反応が違うのは、個性とか状況のめぐりあわせとか、そんなのも大きい。5つの視点で描かれる物語には、それぞれの感覚や人づきあいの仕方の個性が出てるなーと思う。
私にも妹が2人いて、母には妹(私からすれば叔母)がいて、そして私らは子どもの頃から(今も)、叔母のことを(母の弟である叔父のことも)呼び捨てにしていて、そういう呼び方をするのは世間様ではちょっとイレギュラーなことらしいとだんだん大きくなって知るようになったけど、電話でも会ってしゃべるときにも、やはり呼び方は変わらずにいる…というようなことを、この本を読みながら考えたりした。

さつき、みやこ、みのりの3姉妹は、るり姉の元夫のことは「まあ兄(にい)」と呼んでいたし、いまの夫・開人のことはるり姉が「カイ」と呼ぶのをまねて「カイカイ」と呼んでいるという(そして、おばあちゃんやお母さんにはその呼び方を叱られるそうだ)。

3姉妹のそれぞれの姿にも興味をもったが、けい子とるり子という一世代上の姉妹の関係もおもしろかった。けい子とるり子の車が二人してめちゃくちゃに汚いところは笑ってしまった。

(4/12了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第37回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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