読んだり、書いたり、編んだり 

わたしの旅に何をする。(宮田珠己)

わたしの旅に何をする。わたしの旅に何をする。
(2000/05)
宮田珠己

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ひょんなことから宮田珠己の本を初めて読み(いちばん最初に読んだのは『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』)、「こ、これは…」と、もう20年くらい会ってない友にはがきを書く。このニオイは、かつて友からもらった、あの原田宗典の本に似ている。あれを思い出したよー、と書いて送った。

すると、友から打ち返すようにはがきが届く。はたして友はすでに宮田珠己の本を愛読していたのだった。自分にとって、この本はこうであの本はああで、「宮田珠己が好きな人がいてウレシイな~」と書いてあった。

友が、電車の中で読むことはすすめられない、飲物を飲みながらもすすめられない、と書いてきたのが『わたしの旅に何をする』だ。内容はたしかに友の注意のとおりであった。装画も著者本人だというところもイイ。
「あとがき」に書かれている、こんなところも、イイな~と思う。

▼…さて、場当たり的に書いてきた旅行エッセイだったが、こうして一冊にまとめてみると、結果的に「たいした将来の見通しもなく会社を辞め、とりあえず旅行しまくりたいと考えた浅薄なサラリーマンのその後」といった展開にもなっている。
 もちろんまだ何の結果も出ていないので現在進行形だけれども、自分の未来がよくわからないのは案外いいものだ、と最近は思う。このさき四十年もこうして働くのかと暗澹たる気持ちで高い給料をもらっていた頃よりも、来年のこともどうなるかわからないし、収入だってその頃の何分の一もない今のほうがよほど愉快である。…(pp.250-251)

2000年、つまりは20世紀の最後の春にこのあとがきを書いた宮田は「二十一世紀がやってくるんだから何とかなるだろう」(p.251)とも記している。

「自分の未来がよくわからないのは案外いいものだ」。そして「何とかなるだろう」という気分。イイよな~と思う。

そして、おもしろいもので、別の友からも「宮田珠己をちょうど読んでいた!」とはがきが来た。二人の友とは、同じ場所ですごしたことがあるのだ。あの頃に、種は蒔かれていたのかもしれない。

(3/10了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第37回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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