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はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある(宮田珠己)

はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸があるはるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある
(2012/05/22)
宮田珠己

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[※この本のことは、『ヒューマンライツ』の4月号に書いています=近刊]

新聞に載ってた本ネタ記事で、この宮田珠己の『スットコランド日記』という本を知り(念のため、「スコットランド」にあらず)、図書館の蔵書をみたら、どなたかが借りているところだったので、他の本のなかから最初に借りてきて読んだのが、この『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』だった。

このタイトルは、なんとなく管啓次郎の『本は読めないものだから心配するな』を思いださせる(管啓次郎の本のことは、『We』175号の「乱読大魔王日記」で書き、それでこの宮田本のタイトルを見ると近しいものを感じるのだ)。

「乱読」で書いた最後には、管啓次郎の本から、ちょっとだけ引いてある。
▼読書の〈内容〉が水だとすれば、水はどんどん海という共有場に流れてゆけばいい。大洋にはたくさんの本の島が点在し、島にさしかかるたび、古いともだちや知らない島人たちが、海岸から手を振ってくれる。(「本の島々にむかって」、管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』)

宮田が「はるか南の海の彼方の、幻の大陸を旅するような、そのとき目に飛び込んできたふしぎな景色に驚くような、そんな気分で書いていった」(p.2)という本は、「人間て、バカだなあ」と思ったり、「読んで、はっとした」り、自分の常識を覆されたり…といった人文系の本があれこれと紹介されている。
どの本も、うおう読んでみたいと思うのだが、とくにこれは読んでみたいと私が思った本は、順不同で
『潜水調査船が観た深海生物』(太陽光を必要としない生態系が海の底にあった!という話が書いてあるらしい)
『画文集 炭鉱に生きる』(書かれてあることそのものに圧倒された、という)
『オホーツクの古代史』(アイヌ文化の前に沿岸部で栄え、忽然と消えたというオホーツク文化の話)
『英国人が見た新世界』(異文化の姿が正しく伝わるのは容易なことではない、とよくわかる実例らしい)
『中世の借金事情(借金というものに関する常識が現代とまるで違うとか)
『奴隷になったイギリス人の物語』(17~18世紀、年間何千人もの白人が奴隷としてイスラム世界に拉致されていたそうだ)
『南の精神誌』(宮田が読んではっとした、という)
『秋の日本』(明治時代に来日し、日本にツッコミを入れた外国人の視線)
『アボリジニの世界』(自分とはまるで異なる価値観について書かれている、という)
『スキタイの子羊』(勘違いがみるみるこじれて既成事実になっていった話が書かれているらしい)
…等々。

そして、宮田が小学生の頃千里ニュータウンに住んでいたというところには、どこ?どこ?と親近感をおぼえる。

(2/24一読、3/10二読)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第39回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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