読んだり、書いたり、編んだり 

絶叫委員会(穂村弘)

絶叫委員会絶叫委員会
(2010/05)
穂村弘

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『夜露死苦現代詩』とか『言いまつがい』とか、あるいは路上観察学会風の本。最近、文庫になったらしく、装丁は見た目似てるが、絶妙に違う。

単行本では、表紙をナナメに横切って、こう書いてある。

 町には、偶然生まれては消えてゆく無数の詩が溢れている。
 不合理でナンセンスで真剣で可笑しい、天使的な言葉たちについての考察。


読んでいて可笑しい。外で読んだら、ちょっとやばい。そして、穂村弘が耳をそばだて、目をこらして採集してきたように、私も、周りの会話や表現に、もう少し念入りに注意を払い、みつけたものを、こんなんがあるねんでーと誰かに披露したくなってくる。
たとえば。

むかし、うちの最寄り駅の近くに、韓国料理屋があった。私はそこのチヂミとサムギョプサルがおいしくて気に入って、月に1、2度は食べにいく店だった。店のおばちゃんたちの日本語は、穂村弘の表現を借りるなら、「不安定」だった。店のメニューには、数カ所の修正液のあとがあった。だが、修正されずに残っている「不安定」な表記もあった。

今でも思い出すのは、「モヤツスープ」。

子どものころ、「シ」と「ツ」に私は一時混乱した。いつの間にか両者を区別できるようになっていたが、「シ」と「ツ」が似たかたちだというのはよくわかる。だから、メニューにある「モヤツスープ」は、ぐっと心に残った。おばちゃんたちの店は、ある日行くと閉店してしまっていて、ショックを受けた。

今でも、うちでモヤシのスープをつくるときには、「今晩は、モヤツスープにするか」などと、あの韓国料理屋のメニュー表記でみたものが、口から出てくる。

こういうのって何やろうなー?と、可笑しい話を読んでふるふる笑いながら、考える。

(9/28了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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