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我が家の問題(奥田英朗)

我が家の問題我が家の問題
(2011/07/05)
奥田英朗

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「ブックマーク」がすんで、元職場の図書室をうろうろ。いろいろと小説を読みたい気分だったので、913付近の棚をうろうろ。

この『我が家の問題』は、カバーに使われてる中層、高層の団地群の風景に引っぱられて借りてみた。千里ニュータウンの団地育ちの私は、こういう風景は懐かしいような気持ちになる。奥田英朗って、たしか『ガール』の人よね?というくらいは記憶にあった。

いろんな「我が家」が出てきて、そこにある「問題」が描かれる。ヨソの人にしてみれば、はぁそれが問題か?と思うようなこともあるのだろうが、「我が家」にとって小さくはない「問題」、そういうのはたぶんどこの家にもひとつやふたつやみっつ、あると思う。
子どもの頃、絶対誰にも言えないと思っていた「問題」がうちにもあった。今思いだしても、あの頃は暗かった、つらかったなと思う。小学校で春に撮られるクラス写真で、当時の私は、姿勢までゆがんでいた。夕方には、帰りたくないなーと思っていた。そんな昔のことを、チラと思い出すようなエピソードも、この本に入ってる話にはあった。

さいごの「妻とマラソン」の話が、よかった。「夫とUFO」も、おもしろかった。

一緒に住み、暮らしていくなかで、それぞれの癖や習慣、思い込みが、みえてくる。そういうものだと思っていたことが、あっけなく相対化される。すりあわせの結果、新たなルールができたりもする。ズレやくいちがいから、「問題」だってもちろん出てくる。

言わずもがなで分かってほしい、という気持ちになることもあるのだろうが、言わなワカランことのほうがたぶん多い。言っても通じないことだってある。そういうところが、うまく掬いあげられているなと思った6篇。この本の前に『家日和』というのがあるそうなので、それも今度読んでみたい。

(8/26了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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