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はれのち、ブーケ(瀧羽麻子)

はれのち、ブーケはれのち、ブーケ
(2010/11/19)
瀧羽麻子

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『白雪堂化粧品マーケティング部峰村幸子の仕事と恋』がおもしろかったので、同じ著者のちがう本を借りてきてみた。これは、大学同期6人の話。

大学で、同じ「地域文化論」のゼミだった理香子と裕人の結婚式の日を中心に、6つの章は、同期それぞれの目からみたエピソードでまとめられている。大学で学んだ地であり、今日結婚式がある神戸のスポットが章のタイトルにも入っている。ゼミの教授の口癖は「土地がひとを作る」だったというが、そのことも6人のエピソードには垣間見える。

登場人物はすっかり関西弁で、白雪堂の話とは、また全然雰囲気がちがう。著者はどこの出身かと奥付をみると、兵庫県生まれで京都の大学を出たとある。なるほどなあと思う。御影の駅からバスに乗るという大学には、地元出身の学生も多いが、進学を機に神戸でひとり暮らしを始めたという学生もいる。そんな学生時代の話も書きこまれている。

大学を出てから、それぞれが30を過ぎて、ゼミの同期には、転職したのも、子供がいるのもいる。それぞれが、自分の道に、ときに迷いつつも、ふみだしている。
▼土地がひとを作る―それが、ゼミを率いる原口教授の口癖だった。ひとが生まれ育った街や生活している場所からはかりしれない影響を受けるというのは、奈緒も今まで肌で感じてきた。…確かに、土地はひとを作る。
 でも一方で、…それを上回る個性というものも存在する。(pp.150-151)

▼土地がひとを作る。土地、もしくは「地域文化論」の地域、の中身を広くとらえるなら、国や都市に限らなくていいのかもしれない。環境が人間を変える、という意味あいからすれば、この町の、このアパートの、この部屋が、その一番小さな単位になるのかもしれない。…この唯一の場所が、自分を日に日に作っているのかもしれない。(p.252)

自分を日に日につくっていくものは何やろうと思う。いてる場所がここやからという部分も、個性もあるやろうし、それが日々重なっていって、今ここにいる自分がおるんかなとも思う。

(6/13了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第39回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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