読んだり、書いたり、編んだり 

私の中の男の子(山崎ナオコーラ)

私の中の男の子私の中の男の子
(2012/02/24)
山崎ナオコーラ

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「雪村には十九歳まで性別がなかった。」と始まる1ページ目で、つかまれた。

主人公の雪村は、19歳で小説家としてデビュー。それまでは、性別なんかなかったのに、性別がくっつけられる=周囲から「女の作家」と扱われることに、雪村は違和感を抱く。話を読んでいるかぎりでは、雪村は、けっこう"女らしい”見た目のようにも思えるのだが(フリフリの服を着てたり、胸がでかかったり)、小説を書く、という点で性別がどうのこうのと入ってくるのは雪村にはたまらないことらしい。

読んでいて、どの小説だったかの著者近影に「胴体」の写真を使っていた姫野カオルコのことを、思い浮かべた。雪村は、著者近影の写真として、編集担当の紺野(いくつか年上の男性)の写真を使わせてくれと頼んだりするのだ。(この本でも、後ろのカバー袖にある、著者近影風のイラストは、どう見てもおっさんである)。

この人の他の小説もそうだったが、なんだか課題レポートを読んでいるような、フシギな感じがある。雪村が、セルフレポートをしているというか。
そういう、自己がやや危ういような雪村に、「つきあってください」という時田君。そして、雪村と時田君はつきあうのだが、雪村の脳内はやや暴走、自分は紺野が好きだから、つきあえない、別れましょうと時田君に言って、そしてまた時田君に反駁されたり。

フシギなフシギな感じで、雪村の考えや感情はちょっとぶっとんでいて、でも20歳前後の訳ワカラン頃には、自分もこんな風に考えたことがあるような気もする……と思えたりもする。

私はもういちど読みたいなーと思うくらいだが、好みは分かれるだろうし、人によっては、なんじゃこりゃかもしれない。

(5/20了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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