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ワーキング・ホリデー(坂木司)

ワーキング・ホリデーワーキング・ホリデー
(2007/06)
坂木司

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これの続編のほうの『ウィンター・ホリデー』を先に読んだあと、こっちは予約待ちしていた。

元ヤンキーでホストの大和の前に、「おとうさん」と小5の進があらわれる。誰だこいつと思うも、どうも自分が知らない間に、元カノが一人で産んで育てた息子らしい。店で客に手をあげてホストをクビになった大和は、経営者ジャスミンに宅配便の仕事を紹介されて、昼の仕事にかわる。

大和のもとに進が転がり込んで一緒に暮らした夏休みが、「ハチさん便」の仕事に精を出す大和と、まるでよくできた主婦のような進と、その周りの大人たち、子どもたちを交えて描かれる。

▼「どうせぼくのあだ名は『お母さん』だよ! 神保くんて見かけは悪くないのに、中身がおばちゃんみたいって言われてるよ!」(p.45)

この"おばちゃん入ってる"小学生と、いきなり小5の息子があらわれて親子関係にジタバタする俺との、ひと夏の悲喜こもごも。
言葉で説明するよりも手が先に出がちな大和の言動を"翻訳"してくれる元上司や元同僚のサポートもあって、大和と進は、父と子の関係を少しずつ築いていく。

大和なりに、子どもをいつ叱るか、何をホメるかには理屈がある。それをジャスミンが進に言い聞かせる。「あのね、ヤマトは取り返しのつくことに関しては怒らないわよ。ただね、取り返しのつかないことは許せないの」と。「取り返しのつく状況で引き返せること。これが大事なのよ」というジャスミンの言葉は、なんか、じーんときた。

(3/23了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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