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福島からあなたへ(武藤類子、写真・森住卓)

福島からあなたへ福島からあなたへ
(2012/01/20)
武藤類子、写真・森住卓

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2011年の9月19日、東京でおこなわれた「9.19さようなら原発5万人集会」での武藤さんのスピーチが、森住卓さんの写真とともに巻頭に収められている。

その後ろの「福島から あなたへ」は、一部は『We』176号で掲載したインタビューに似ていて、一部は『We』180号で掲載したお話と重なっている(176号では、本にはない、若いころのお話もうかがっている)。

「私自身の脱原発」を、武藤さんはくりかえし語りながら、そして、あなたは?と問いかけているのだと思える。

自信と誇りを取り戻し、「私には力がある」と何度も自分に言ってあげよう、「私はこんなによくやってきた」と何度も何度も褒めてあげようと武藤さんはよびかける。
▼私たちは生まれてから育っていく過程でたくさんの抑圧を受け、傷つきます。その傷が癒されないまま、行動や考えのパターンを形づくってしまいます。そんななかで自分への自信や信頼を失っていきます。人間以外の生き物は圧倒的な自分の命への信頼感をもって生きていると思います。私たち人類も、本来、深い愛情をもつ心と、すばらしく明晰な頭脳をもっているはずです。本来の私たちを取り戻しましょう。一人ひとりが変わること。それぞれが得意な分野で、世界を変えるために何かをすること。それがいまとても必要です。自分の道は自分の足でしか歩くことができません。でも、たったひとりでやらなくてもよいのです。やろうとする決意を誰かに賛成してもらう。やろうとする怖さや、やりつづけるつらさを聞いてもらう。よくやっていることを褒めてもらう…。私たちは孤独のなかにいる必要はありません。手をのばし、賢く明日を生きるために、助けを求めることがこの世界を生きのびていくひとつの鍵だと思います。(pp.65-66)

8月のWeフォーラムでは、武藤さんのお話を、肉声で初めて聞いた。それまでにも、スピーチを読み、『We』ではインタビューを掲載していたけれど、同じ場にいて、その声を聞いて、この人はどんなふうにしてここまでこられたのだろうと思った。どうやってこういう人がうまれたのだろうと思った。

8月15日にうまれた娘に、ご両親は「人類の平和のために生きてほしい」と類子と名づけ、慈しまれた。父上は、三春の教育改革に取り組んだ方だった。母上は、いまも娘の活動にあらゆる協力をおしまないという。

何度も読んだ武藤さんのスピーチを、あらためて読んで、いまはここが心にひびく。

たったいま、隣にいる人と、そっと手をつないでみてください。

見つめあい、互いのつらさを聞きあいましょう。
怒りと涙を許しあいましょう。

いまつないでいる、その手のぬくもりを
日本中に、世界中に広げていきましょう。
 
(p.30)

(11/17了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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