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「対話」がクラスにあふれる! 国語授業・言語活動アイデア42(石川晋)

「対話」がクラスにあふれる!  国語授業・言語活動アイデア42「対話」がクラスにあふれる!
国語授業・言語活動アイデア42

(2012/06/07)
石川晋

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『We』178号から新しく連載「公立中学校でしなやかに生きること」を書いてもらっている石川晋さんの本。図書館にリクエストしたものの、どうもまた図書館はこの本を「教員向け」に囲い込んで、一般貸しをしない本にしてしまうつもりらしく、「他市からの相貸になりますが、他市で予約待ちがあるので、借りられるのはその後です」などと言われて、えらい長いこと待っていた(しかし、現在のところ、この本は「教員向け」にさえ購入されていないもようで、謎)。

字詰めや行数などのページデザインが私のアタマに合わないのか(私にはかなり詰まり気味に感じられた)、なんだか読みにくい本だった。

この本のキモは「対話」。石川さんは、例えばこんな風に書いている。

▼生徒同士が親しく「対話」できるためには、「安心」も必要だ。無論「安心」して話せる「手立て」や「仕組み」や「内容」が、授業に用意されているか。これが重要なのはもちろんである。しかし、発言して「安心」な場になっていること、これが大前提なのである。(p.32)

(石川さんの文章には、なんでかわからないが、ものすごくカッコ使いが多い。本文は、だいたいこういう頻度でカッコが使われている。)
よりよい学びのためにも「対話」が大切だ、というようなことが、この本では理論的に迫ったり、手を替え品を替えの実践を例示したりで、縷々書き綴られている。

その、「こういうわけで、「対話」が大切」とか「こういうしかけで、「対話」がうまれる」というのは、読んでいると分かるような気がするのだが、てっぺんから最後まで読んでみて、「学ぶ」ってのは何なんやろか?というのが私には残った。

石川さんが何度も書く「(教師の)教えやすさ」よりも、「(生徒の)学びやすさ」だ、というのも、そこを読んでいるときには、なるほどーと分かる気はするのだが、学びやすいのか、学びにくいのかは置いといて、「学ぶ」って何なんやろと、やはり思うのだった。

(これは、「学校って?」というのにも似ている気がする。)

石川さんは『We』の連載でも、教室の雰囲気や授業の様子がよくわかるようにと、いつも写真を入れる。この本にも写真が山ほど入っている。『We』連載の写真をみたときから私がふしぎなのは、生徒さんがみんな、いつも「背中に校名が入ったジャージ姿」で、そして、石川さんは「ネクタイをしてスーツを着た姿」であることだ。

北海道あるいは上士幌町の学校では、生徒はこういうジャージ姿で学校生活を送るものなのか?と思い(みんながこの姿をしているというのは、別に制服があるのかどうか分からないが、一種の制服やなーと思い、ただ女制服と男制服がばっちり分かれることがほとんどという事実を思えば、ジャージ姿はジェンダーフリーではあるのかなと思い)、写真にはどうも他の先生がうつっていないが、先生には何かドレスコードでもあるのか、ネクタイ+スーツ姿は石川さんの好みなのか…というようなことが、気になるのだった。

(もう一度写真をよくよく見ると、たまにジャージ姿ではない生徒さんがうつっていて、それによると、女子はブレザー型、男子は詰め襟型という、ちゃんと男女に分けられた制服があるようだ。)

この本には、「学級経営」とか「教室経営」という言葉がときどき出てくる。なんというか、先生が「自分のシマ」をものすごく意識した言葉のように私には聞こえるのだが、学校の先生には、これはアタリマエの言葉なんかな~と、そこもちょっとふしぎであった。

(「経営」というと、会社のシャチョーみたいなのを私がイメージしてしまうせいか。)

石川さんは、先人からこれを教わったとか、これを考えるにはこの本が分かりやすいとか、文中にはかなりこまかく資料が記されている。本のかたちをしたものはいいけれど、雑誌の2000年×月号とか1997年×月号といった10年以上前のものは、どれくらいアクセス可能なんかなーと思った。

(これだけ資料が列挙されているので、できれば章末か巻末に文献リストがあれば、なおいいなと思う。)

上士幌町は、うちからは遠い遠いところで、行ける機会があるかどうか分からないが、一ヶ月くらい、石川さんの授業とか、担任している学級のもようなどを見てみたいと思った(見るというより、できれば教室の一員となってみたい)。

読みおわって、中2のときの担任で、社会科の受け持ちでもあったT先生から、卒業してかなりあとに、「授業中に、いつもつまらなそうな顔をしていた」と言われたことがあったのを思い出した。つまらなそうな顔をした生徒が教室にいるのは、先生にはうっとうしかったやろうなーと、今は思う。

(10/21了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第40回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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