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名医ポポタムの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集(レオポルド・ショヴォー)

名医ポポタムの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集名医ポポタムの話
―ショヴォー氏とルノー君のお話集

(1995/11)
レオポルド・ショヴォー

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ショヴォー氏の話、訳は福音館と同じ出口裕弘(この本は、福音館の5冊から、10篇を選んで編んだという本)、絵は本家のショヴォー氏にかわって、土橋とし子。こないだ福音館の5冊を読んだところではあるが、またまた読んで、またまたニヤニヤとしてしまう。巻頭の「ヘビの子の話」も、表題作の「名医ポポタムの話」も。

土橋とし子の絵も、これはまたおかしい(私はこの人の絵がけっこうスキで、むかし買った本もいくつかある)。「動物園へ行く」では、"ルノー君とわたしは、動物園へ出かけた"とキャプションのついた土橋の絵が入っているが、その親子の姿は、めちゃめちゃニッポンのおっさんとコドモ風。

「訳者あとがき」によると、「日本では、戦前から、少数ながら熱烈なファンがついている」のだから、当然フランスでも相当な人気を得ているのだろうと思いきや、どうもそうではないらしい。「レオポルド・ショヴォー? 知らないな。いつごろの人?」というのが現状で、「人名辞典にも、文学史にも、ちょっと探してみたぐらいでは名前が出てこない」のだそうである。そんなこともあるのか!
この新編の本には、「ルノー君のこと―ショヴォー氏」と、「ショヴォー氏のこと―ルノー君」という、父と息子が互いに相手のことを書いた、という想定の、訳者による創作文が収められている。

その創作文で、ショヴォー氏は息子のことを「並みのヒューマニストや動物愛護家とはひと味ちがう」感性をもっていると言い、ルノー君は父のことを「天才すれすれの変人だ」と言っている。

創作だというけれど、翻訳をしていて思わず筆がはずみ、訳しているうちにどんどん気分が乗ってきて、幸福感をおぼえた、という訳者の内には、ショヴォー氏とルノー君がふたりながら住んでるのかもしれへんと思う。それくらい、この部分にはショヴォー氏の文章の続きとして、違和感がない。

これ以外に近所の図書館にはショヴォー本がないが、他の訳などもまた取り寄せてもらって読んでみたい。

(10/17了)
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第39回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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