読んだり、書いたり、編んだり 

灰色の畑と緑の畑(ウルズラ・ヴェルフェル)

灰色の畑と緑の畑灰色の畑と緑の畑
(2004/02/17)
ウルズラ・ヴェルフェル

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このところ、ぱらぱらと岩波少年文庫を読んでいて、久しぶりにこれが読みたくなって借りてきた。前に読んだのは2年前の夏

▼ほんとうの話はめでたく終わるとは限らない。そういう話は人に多くの問いをかける。答えはめいめいが自分で出さなくてはならない。
 これらの話が示している世界は、必ずしもよいとはいえないが、しかし変えることができる。(p.9)

ウルズラ・ヴェルフェルはこの本で、差別、偏見、貧困などの現実を、「人間がいっしょに生きることのむずかしさ」を14の短編として描いている。こうあってほしいという理想的な世の中ではなく、むしろ、そうした願いがふみにじられるような現実の一端を、子どもたちの経験として書いているのだ。

だから、読んでいると、どの話にも思い当たることがある。自分が見聞きしたかぎられた経験にてらしても、残念だけれど、こういう現実はある、という思いにさせられる。
まえがきでヴェルフェルが書くように「そういう話は人に多くの問いをかける」。そして「答えはめいめいが自分で出さなくてはならない」

子どもが厳しい現実を経験する世界、それは大人にとっても同じで、その世界のなかで、自分はどう生きるのかと、しずかに問いをかけられていると思う。問いの答えは誰かがもっていたり、どこかから降ってくるのではなくて、自分で考えて出す。わからないことは、わからないままで、問いをもちつづけようと思う。

(7/12再読)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第42回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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