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メディアをつくる―「小さな声」を伝えるために(白石草)

メディアをつくる―「小さな声」を伝えるためにメディアをつくる
―「小さな声」を伝えるために

(2011/11/09)
白石 草

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"ネットにしかほんまの情報はない"というのをこの1年とりわけよく聞いた気がする。半分はそういうとこもあるなと思うけど、半分はちゃうなと思う。たとえばネットは"誰でもどこでもアクセスできる"と言われたりするが、そんなことはおまへんでーと、私はネットを使わない(使えない)あの人やこの人の顔を思い浮かべる。誹謗中傷やサベツ的な言辞のひどさでは、紙や電波以上ではないかと思うことも多い。

白石さんは、ネット放送局・アワプラ(OurPlanet-TV)の人。アワプラは「従来のマスメディアでは放送されにくい、市民の視点に立った情報を収集し、映像を媒体としてインターネットやそのほかできうる方法で発信することを目的とする」(定款)NPOである。
ある時期まで、白石さんは「インターネットさえあればメディアにおけるほとんどの問題は解決できると考えてきた」(p.20)。白石さんにとって、ネットは包丁のようなもの。日々当たり前に調理に使うもので、使い方によっては人に危害を加えることもあるが、それはあくまで例外。包丁は危ないから使うのを止めてくださいとはまず言わないだろうに、日本の教育現場やマスメディアではネットは"危険で信頼できないもの"と強調されていて、知識や使い方が十分に普及していないようだと。

ネットを使ってる人がどんな人か、ネットにどんな情報があるのか、そのことを知るにつれ、白石さんは、言論空間のゆがみを正すとともに、パブリックアクセス(市民のための公共的な言論空間の確保)が大切と考えるようになった。

▼小さな周縁の声が、猛スピードで消費される様々な情報にかき消され、社会に届かない現実。同時に本来、最も情報にアクセスできなければならない層が重要な情報から遠ざけられてしまっている。(p.3)

「メディアをうらむな、メディアをつくれ」
これは1970年代に広がったイタリアの「自由ラジオ」運動の中から生まれた言葉。

このごろは「市民による情報発信」とか「市民メディア」というと、ネットでツイッターでフェイスブックのことかいなーと思うくらい、電脳社会の話がほとんどだと感じられる。でも、一通のハガキ、一通の手紙、一つのメール、自分はそこからという気がする。

(4/21了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第42回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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