読んだり、書いたり、編んだり 

ことばで「私」を育てる(山根基世)

ことばで「私」を育てることばで「私」を育てる
(2006/05/16)
山根基世

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「正しい日本語」とか「日本人は」というようなのが最初のほうでは気になった。が、だんだん話にひきこまれた。

月1回の放送を聞いたあとに、いつも便りを下さったという先輩の話。生徒の名をいまもフルネームでおぼえている先生の話。取材で会った魅力的な人のことを話すと、ぜひまた会いたいと思う相手には自分から働きかけなきゃとアドバイスしてくれた先輩のこと。世代による言葉の受けとめかたのズレ。インタビューの醍醐味。書かなければ生きられなかった雫石とみさんの話。
▼「あのころはワープロもコンピュータもなかったからね。出席簿から通知表から連絡帳から、一人の子どもの名前を一年の間、何十回何百回と書きよったから、いやでも頭に入るよね。いまでも担任した子の名前は、全部フルネームで言えるよ」(pp.162-163)

▼「私たちは毎日のようにいろんな人に会うけれど、そんなに魅力的で、ぜひまた会いたいと思う相手はそうそういないものよ。だからそう思ったとき、電話一本かけるなり葉書一枚出すなりして、自分のほうから働きかけていかなきゃダメよ。ステキだわって思っているだけじゃ何もはじまらないんだから」(p.247)

▼「やっぱり、ものを書くようになってからいろいろなことを感じてきましたね。その前、上野で浮浪してバタ屋をしているころなんか、虚無感と虚脱感で何も考えず、ただその日その日を生きていたんですよ。つらいことや悔しいことがあっても、いっぺんぎりに忘れてね。ただずるずるに生きていただけですよ、犬や猫と変わりなく。こうしよう、ああしようなんて考えたこともなかった。ものを書くようになってから、本もたくさん読むようになったし、いろいろなことを考えてきましたね」(p.308)

次は雫石とみさんの『荒野に叫ぶ声』を読んでみようと思う。

(3/18了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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