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なんにもないけどやってみた―プラ子のアフリカボランティア日記(栗山さやか)

なんにもないけどやってみた プラ子のアフリカボランティア日記なんにもないけどやってみた
プラ子のアフリカボランティア日記

(2011/10/21)
栗山さやか

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ふと借りてみたジュニア新書。返却期限のちょっと前にぴらっと読みはじめて、そのまま最後まで読んでしまう。

こんがりと日焼けサロンで焼いた肌のコギャルで、渋谷の109で服を売っていたプラ子こと栗山さんが、世界放浪の旅に出る。たまたま立ち寄ったアフリカで、自分と同じかもっと若い女の子たちが、HIVや末期ガンでぼろぼろになって苦しむ姿を知る。生まれた場所が違うだけで、こんなにも生きられる可能性が違う。そのことにショックを受けながら、栗山さんが「なんにもないけどやってみた」ボランティアの日々が綴られる。

知識も経験も力もないけれど、アフリカでいま目の前にいる人たちのために心をこめて取り組む栗山さんは、25歳のときに亡くした親友の心情に思いをはせ、自らを振り返り、生まれた場所が違うだけでこんなにも違う同時代の現実を思い知る。
栗山さんがモザンビーク北部の小さな町で知り合ったマラウィの男の子の話。

▼彼は一人で現地の人たちを雇いながら村の子たちを救うための活動をしていて、トタン屋根の六畳くらいの大きさの小さなオフィスだったけど、彼は大学を南アで二つ卒業していて、たぶんエリートに入る人なんだと思う。
 それでもこの小さな町で、貧しい子たちのために自分も最低限の生活をして、仕事をしている彼に、話を聞かせてもらいながら、すごいなって思いました。

 私が今まで見てきたアフリカのエリートや裕福なうちの子は、上を上をどんどん目指すし、やっぱりどこでも良くも悪くも同じかもしれませんが、お金を手にしたらもっとお金を手にしたくなる人が多い中で、こんな風に自国や隣国の悲しい問題に向き合えて。
 …
小さい頃、病気で痛くて苦しくて泣き叫んでも誰も耳を貸してくれなくていつも差し伸べてもらえる手がなくて、そのことをずっと忘れられずにいて、今こうして働いているよ。やっぱり子どもは一人で大きくなれないからね」って暑い中、お豆のお昼ごはんを準備してくれながら教えてくれました。

 人に二つの手があるのは、一つは自分を守るため、もう一つは、人を助けるためって張り紙で見たの思い出しました。(pp.170-171)

「やっぱり子どもは一人で大きくなれないからね」という彼の言葉が強く印象に残る。

この本は、プラ子さんのブログ日記が元になってできたのだという。その若い言葉のいきおいが伝わる。今書かれているブログは、「プラ子旅する。---まだアフリカです。」

(3/4了)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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