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部落問題学習の授業ネタ―5歳から18歳でやってみよう(部落問題学習ネタつくろう会)

部落問題学習の授業ネタ―5歳から18歳でやってみよう部落問題学習の授業ネタ
―5歳から18歳でやってみよう

(2009/12/15)
部落問題学習ネタつくろう会

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箕面のらいとぴあの次のセミナー「こどもに伝える部落問題!」の講師(星野勇悟さん)が関わってる本というので、図書館で借りてきてみた。

この本の前にネタつくろう会では『部落問題学習の授業ネタ―社会科日本史でやってみよう』を出していて、これが2冊目。2冊目の3本柱は「結婚差別をテーマにしたネタ」「日本史のリニューアルネタ」「絵本を使うネタ」。

巻頭には囲みがあって、「教室に部落の子がいなければできないの?」から始まり、「いざやると思うと勇気がいる。やっぱりもっと勉強してからやらなきゃ」とか「でもいったいいつになったらできるようになるの?」とか書いてある。そこを読んで、部落問題学習は、なんというか原発問題の学習のようだなアと思った。

▼いずれのネタも教員自身の差別性や価値観が問われます。そして、子どもたちとの関係性を問うことにもなります。(p.1)
部落問題は、"部落の子や部落のあるところ"の側が(おそらく相対的にいって気づきやすいから)"問題"にしてきたところがあると思うけれど、"問題"はどこででも起こる。もっとベンキョウしてからなどと言ってては、あっという間に子どもは学校を卒業するし、そんなん考えてるセンセイは、どこかで(自分のほうがものすごく知識や力をもってないとアカン)と思ってるんちゃうかと思う。自分は絶対教える側で、子どもから教わることなんかないで、と。

原発の問題は、立地する県や市町村の問題というより、電気を使って暮らしている誰でもの問題で、もっとベンキョウしてからなどと言ってる間に、大小さまざまな事故が起こり続けている。放射能の被害は人間が引いた地面の境界線なんか越えるんやということを、今こんな大きな事故が起こって、私自身やっと知った気がする。

▼部落の人がいるから部落問題学習を行うのではなく、部落差別があるからやるのです。(p.2)

「学校もマジョリティの価値観で動いていませんか?」と問いかけるだけあって、たとえば結婚差別をテーマにした授業ネタのコメントやコラムには、同性愛やアセクシュアル(恋愛感情や性的欲求を抱かない)に言及しつつ「異性愛が当たり前で、性的欲求があるのが当たり前と語ることのないようにしなければ」などと書いてある。

それぞれのネタには「授業の流れ」として、時間とともに「予想される子どもの反応」や「留意点・準備物」が書いてある。このネタつくろう会は「私たち教員」と最初にも書いてあるから、教員の集まりなのだろうと思うが、この「予想される子どもの反応」は、やはり授業でやってみたのか、こうやああやと"予想"したんか、どっちなんやろなーと思いながら読む。(こんなことを考えるのは『子どものことを子どもにきく』なんかを読んだあとだからか)。

この本の授業ネタを活用するにあたっては「子どもたちの実態や地域性に応じてアレンジしてください」とあって、「そのアレンジする作業こそが大切」と書いてある。ここはもっと大きく書いてあってもいいんちゃうかと思った。そのアレンジするところで、ああやこうやと大人どうしが話せるとか、子どもと話をするとか、それが大事やろなと思った。

資料やコラムには、フツウには手に入りにくいものも載っていて(とくに日本史のリニューアルネタ部分)、おもしろかった。

(10/31了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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