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私には浅田先生がいた(康玲子)

私には浅田先生がいた(康玲子)私には浅田先生がいた
(2008/04)
康玲子

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康玲子(カン・ヨンジャ)さんの話は、3年前に、前の職場で企画して、来てもらって聞いた(そのときの康さんのお話は、『We』158号に掲載)。

「賞・地に舟をこげ」を受賞したこの作品も、掲載誌の『地に舟をこげ』と、単行本になってからと読んでいたが、久しぶりに読み返したくなって、借りてきて読む。在日2.5世という康さんは1956年うまれ。態変の金さんは在日2世、1953年うまれ。うまれ年はそう変わらないものの、重度の身体障害者の金さんと、大学、そして大学院へも進んだ康さんと、その経歴はかなり違う。でも、通名(日本名)から本名に変わったときがあるところは、同じ。

「谷山さんは、なんで本名で学校に来てへんの?」と高校1年の康さんに問いかけてきたのが、浅田先生だった。
名前のことについて、康さんはあとがきで、こう書いている。
▼名前は多くの場合、親や親戚、親しい人など、上の世代の人につけてもらうものだから、やはりそこには自分を生んだ人達や育てた人達の民族的・文化的・精神的背景が映し出されることになる。…そしてその名前を口に出して呼んでくれる人とは、自分自身ではなく自分の周囲の人達だ。…
 そういう意味では、私が高校時代に「通名」を「本名」に変えたときに悩んだことは、自分を生んだ人達、その背後にある歴史、自分を育ててくれた人達、両親だけではなくて学校の先生や友達も含めて私に関わってくれたすべての人達、自分の名を呼んでくれるすべての人達との関係を見つめ直し、悩んだ、ということだったのかもしれない。(pp.174-175)

こんかいは、この名前の話が心にのこった。

(10/18了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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