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リッスン ジャズとロックと青春の日々(中山康樹)

リッスン ジャズとロックと青春の日々リッスン ジャズとロックと青春の日々
(2007/03/15)
中山康樹

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ひとつ前の「ビッグイシュー」で、岡崎武志さんが連載「ひぐらし本暮らし」のなかで、この本をとりあげていた。図書館におなじ文庫本があったので、借りてみた。これは「人生の転機にはいつも一枚のレコードとかけがえのない友人がいた」と綴る中山さんの、サブタイトルどおり「ジャズとロックの青春の日々」を書いた本。

私は、子どもの頃から「なにかつくること」や「絵を描くこと」がスキで、小学校では図工がスキで(理科の実験や家庭科もスキだった)、中学でも美術や技術がスキで、高校の"芸術"選択では3年とも迷うことなく「美術」を選び、ドクターストップで水泳部をやめなければならなかったあとには、美術部に入っていたこともある。

だから、「音楽」よりは「美術」で、美術方面がどうのこうのとおもしろがれるほどには、「音楽」には詳しくない。はっきりいって疎い。

この中山さんの本のなかでも、ワカラン人名、ワカラン曲名はいくらでもあって、それがわかればこの青春記はさらにさらにおもしろくなるのかもしれないが、わからなくても、この若い頃の話はえらいおもしろかった。
たとえば、あるグループの単独アルバムではなく、ヒット曲を集めたオムニバス盤のほうを買うココロ。

▼つまりは、すでにシングル盤としてもっている曲が入っているLPより、まだもっていない曲、しかも何組ものグループが1枚に入ってるLPのほうが、〈トクや〉と考える性格だった。(p.44)

この何が〈トクや〉と思うかというところは、買うときに性格が出るんやなと思う。私も本でいえば、いまだに文庫になって出たやつのほうが〈トクや〉と思うことが多い。たいていは、書きおろしの1章だったり、誰かの解説であったり、文庫になることで何らかのボーナスがついてる。サイズも小さくなって、うちに置いとくにも場所がちょっとですむ。

中山さんは、同人誌づくりを経て、自身がずっと買って読んでいた『スイングジャーナル』誌の編集部に入ることになる。雑誌を読むいちファンの立場から、送り手側にまわったときに、得るものと失うものについて書いてあるところは、雑誌の規模は全然ちがうけれども『We』誌のただの読者から、編集部に入ったあとの自分とちょっと重ねて感じるところがあった。

関西弁ばりばりの青春記、「音楽」のことには疎くても、めっちゃおもしろかった。

(10/13了)
 
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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