読んだり、書いたり、編んだり 

装丁を語る。(鈴木成一)

装丁を語る。装丁を語る。
(2010/07/07)
鈴木成一

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図書館の企画コーナーにあった本を、たまたまカードが1冊分あいていたので借りてみる。ぱらぱら見てみると、私がスキな『グッドラックららばい』の装丁もこの人だったりして、へえええと思って。(中をよく読んでいくと、同じく平安寿子の『くうねるところすむところ』もこの人の装丁だった。)

学生の頃に劇団のポスターをデザインしていて、演出家が戯曲集を出すというのでその装丁を頼まれて、見よう見まねでやってみたのが、鈴木成一が本の装丁の仕事をするようになったきっかけ。

この本は、鈴木がこれまで手がけてきた本のなかから120冊ほど選び、その「演出」意図を解説したもの。私が読んだことのある本は、そのうち約1割だった。どっかで見たことあるなーという本もあったけど、こんな本もあるのかと全然しらなかった本もあった。

音楽のレコードやCDでは"ジャケ買い"というのを聞くが、本はそれに比べてほとんどが棚差しで面陳されることが少ないので、棚から引き出して手に取る人はともかく、ふつーの本屋で売ってる本で、装丁家の「演出」がうまく伝わるものなんやろうか?という気もする。

とはいえ、ネットの本屋などでは、表紙を正面から撮った画像が並ぶのだから、そういうところで「見せる」もの、こっちに「見える」ものもあるかなと思ったりする。
▼装丁には正解がある、と私は思っていまして、原稿を読めば、「本としてこうなりたい」というかたちがやっぱりあるわけですよ。個性をちゃんと読み込んで、かたちにする。飾りで読者の気を惹くのではなく、その本にとっての一番シンプルで必要なものを明確に演出する。そのときに、いかに自分が新鮮に思えるか、わくわくできるか、ですね。そうやって作ったものって、やっぱりちゃんと伝わりますから。(p.3)

この人は、原稿を読み込んでから装丁するということで、この装丁を語った本は、いろんな本についての鈴木コメント集にもなっていて、書評集ではないけれど、とくに自分が読んだことのある本については、そういう風にも言えるなあとおもしろかった。

装丁といえば、『本の魔法』もそんな本やったなと(ただしこちらは装幀という字になっている)。

※奥田英朗の『邪魔』についての装丁解説で、「この家を固持するあまりに…」(p.19)とあるのは、「誇示」のマチガイだろう

(10/11了)
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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