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ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて(かどのえいこ 文、福原幸男 絵)

かどのえいこ 文、福原幸男 絵
『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』ポプラ社、1970年
ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて
角野栄子の最初の本。『ファンタジーが生まれるとき』で、この本を書くにいたった角野さん若き日の「ブラジル移民」の話を読んで、その経験をもとに書いたというこの話を読みたくなって、図書館で借りてきた。1970年に出た古い本は近所の図書館にはなく、ヨソからの相貸で届く。小学3~5年向と書かれた「ポプラ社の少年文庫」の1冊目。

ルイジンニョ少年は、角野さんの下宿先・インドウ=アマラルさんちの一人息子で、9歳だった。アマラルさんちへ行った最初、案内された部屋で「ここ?」と尋ねたらトイレに入れられて(それはブラジルでは「うんこ」という意味になる)、その最初の一言でつまづいてしまった角野さんは、しゃべれなくなってしまう。そんな角野さんに、アマラルのパパイとママエは息子のルイス(ルイジンニョは愛称;ルイス+かわいらしさを表すニンニョ)を言葉の先生につける。この小さな先生は、何でも身体を動かしながら教えてくれるのだった。
ブラジルは移民の国。いろんな国からやってきた人たちがごちゃまぜに暮らしていて、言葉ができないなんて当たり前。一番いいのは、まずすしゃべってみること。そうすれば、人の心がわかるし、仲良くもなれる。

ルイジンニョの落第事件にまきこまれたり、青空市場(フェイラ)へ出かけたり、カルナバルで一緒に踊ったりの日々をとおして、ブラジル育ちの少年の心、その少年とどんな風に仲よくなれたか、ブラジルに住む人たちの暮らしや心、その町の様子が描かれる。福原幸男さんの絵もいい。

共に暮らした人たちの「気持ち」「心」を書こうとしたこの本が、角野さんの作品の原点なんやろうなーと思った。

(8/30了)
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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