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広島原爆忌

朝8時前からテレビをつけて、平和祈念式典の中継を見る。被爆二世だという松井一實市長の平和宣言は、作成にあたり被爆の体験談を公募し、もりこんだものだという。

――「突然、『助けて!』『おかあちゃん助けて!』泣き叫ぶたくさんの声が聞こえてきた。私は近くから聞こえる声に『助けてあげる』と呼びかけ、その方へ歩み寄ろうとしたが、体が重く、何とか動いて一人の幼い子供を助けた。両手の皮膚が無い私は、もう助けることはできない。…『ごめんなさい』…。」

それは、この平和記念公園の地のみならず、広島のいたるところに見られた情景です。助けようにも助けられなかった、あるいは、身内で自分一人だけ生き残ったことへの罪の意識をいまだに持ち続けている人も少なくありません。


市内有数の繁華街だったという、現在の平和記念公園。その街並みをCGで復元した田邊雅章さんの本『原爆が消した廣島』に収録されていた写真や復元画像のことを思い出す。田邊さんは本のなかで、子どもたちは川で泳ぎ、遊んでいたが、戦後その姿は見られなくなったと書いていた。「平和宣言」にも、8月5日に「仲良しだった同級生を誘って、近くの川で時間の経つのも忘れて夕方まで、砂場でたわむれ、泳いだ」という体験談が入っていた。

平和公園になってしまったこともあって、この地が、商店が並び黒瓦の家並みがつづく繁華街だったこと、人の暮らしがあったことは想像しづらくなっている。原爆が消したものは何だったのか、原爆によって奪われたものは何だったのかと、ハチロクの日に思う。

原爆で消えた町「広島市猿楽町の姿」


猿楽町CG完成(2002.8.2 中国新聞)

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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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