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わが家の母はビョーキです(中村ユキ)

わが家の母はビョーキですわが家の母はビョーキです
(2008/11/18)
中村ユキ

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出た頃から気になってたけど、なかなか行き当たらず、図書館をぶらぶらしていて発見、借りてくる。統合失調症、むかしは精神分裂病とよばれたビョーキの母のことを、マンガ家の娘が書いた本。

母が発病したのは27歳、当時、娘の「私」は4歳。病気を理解できずに10年たち、誰にも相談できず不安を抱えて20年たち、治りそうもないビョーキに親子でゼツボー的になったりもしたけど、「いろいろありつつも現在は楽しいわが家です」といえるまでになった、その経緯を書いている。

統合失調症(トーシツ)ってこんな病気です。。。。。
・躁うつ病と並んで代表的な精神疾患(およそ100人に1人の割合で発症するといわれている)
・脳の病気(さまざまな刺激を伝え合う神経のネットワークにトラブルが生じる脳の機能障害による病気)
・治療可能

▼自身の経験をセキララに描くことで、「トーシツ=包丁を振り回す危険でコワイ病気」、そんなイメージを強く残してしまったらどうしよう、と不安にかられながらも描くことにしたのは、放置してひどくなっていったわが家の経緯を知ってもらいたかったからです。まさか病気からこんな状況にいたるとは、当時は思いもしませんでした。(pp.166-167)

たしかに読んでると、ビョーキの母もつらかったやろうけど、娘もきつかったやろうなーと思う場面がいっぱいで、こんなんやあんなんを経て、「「トーシツ」を母のオマケくらいに思えるように」なり、「昔は大変だったけど、今はとても幸せです!」と書けるようになったのは、読んでて、ほんまによかったなあと思えた。

自分のことは自分でせないかん、親なんかあてにせえへんと心に決めて、早くから大人というより、緊張の抜けない生活を続けてきて、すべてがあきらめモードになっていた娘は、一人で生きていく、結婚なんかしない、仕事に生きると思っていたが、ひょんなことから結婚。超楽天家の夫の存在が、母と娘のあいだも少し変え、家のなかがいい雰囲気になっていく。「ひとりじなじゃいってなんて心強いんだろう」と思い、自分ばかり大変だ大変だと思ってたけどビョーキの母はもっとツラかっただろう…と思いやる気持ちが娘のなかにうまれてくる。

敵意を向けると敵意が返ってくる、でも共感と思いやりには感謝が戻ってくる。
▼クスリも病気への基本的な対応も大切だけど「思いやり」と「共感」がプラスされると最強だ(p.160)

ビョーキじゃなくても、これって大事よな~と思えた。

読み終わってから、図書館の蔵書検索をしてみたら2冊目の『わが家の母はビョーキです 2』が出ていた。こんどカードが空いたら借りてこよう。

(7/10了)
 
Comment
 
 
2011.07.12 Tue 22:07 くーひな  #/Qo2uXNc
私も読みました。
私は、うつ病になったことがあるので、母親の気持ちがわかり、娘の気持ちには全く共感できませんでした。どんなに一緒に長く暮らしても、わからない人にはわからないんだなあということだけは、よくわかった本でした。精神疾患の理解は、身内かどうかではなく、理解するセンスがあるかないかだけなのです。娘さんの夫は、楽天的だから良かったと書かれていますが、センスが良い人なのだと私は思います。
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Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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