読んだり、書いたり、編んだり 

身体のいいなり(内澤旬子)

身体のいいなり身体のいいなり
(2010/12/17)
内澤旬子

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『世界屠畜紀行』を久しぶりに読んだら、ほかの内澤本も読みたくなって、図書館の蔵書検索。『身体のいいなり』を借りてくる。『世界屠畜紀行』のあとがきに、大きな病気をして…と書いてあったのは、これのことかと思う。

屠畜の現場を歩きまわった仕事を見て、体力も気力もむんむんにある人なんやなーと勝手に思っていたが、この本の「はじめに」を読んでびっくり。内澤さんは「生まれてからずっと、自分が百パーセント元気で健康だと思えたためしがなかった」(p.5)といい、「病気といえない病気」の不快感にずっとつきまとわれて来た、というのだ。

それは、検査や経過観察で医者通いをけっこう長いあいだ続けてきて、親からはずっと「オマエは身体が弱いから」と大人になるまで言われ続けてきた私みたいではないか。
この本は、そんなどこかだるくつらい身体ですごしてきた内澤さんが、38歳でみつかったステージIの乳癌の治療を通じて、すこしずつ元気になってきた話を書いてある。だから、癌は出てくるけど、いわゆる闘病記という感じではない。「なんか癌なのに元気になっちゃったんだよ」という話。

「病気とともに変化していった身体と心の一切合切を、行きつ戻りつ遡り思い出しつつ」書いてある本で、ちょうどこの本を書いた頃の内澤さんと自分の今の歳がほぼ同じということもあって、他の本とちがって絵はあまりないけど、私はぐぐぐっと一気読みしてしまった。

内澤さんの文章は「自分自身をみる」ことにおいても観察力にすぐれていて、おもしろかった。どんなやったか細かいことは忘れてしまったが、前に読んで、理科のレポートみたいな書き方がええなあと思った岸本葉子の『がんから始まる』を思い出したりした。

(7/10了)
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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