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読んだり、書いたり、編んだり 

風邪気味

 風邪気味の状態がつづく。今週は昨日から始まって次の土曜出勤まで7連勤で長い。ここで風邪症状をくいとめなければ、後がツラい。思い出したようにケホケホと咳が出る。こじらせずに治さねば。朝からグレープフルーツを食べてみる。青汁も飲んで、ビタミン剤を飲んでみる。

 行き帰りの電車で木下直之の『ハリボテの町 通勤篇』(朝日文庫)を読み終える。こないだ読んだ『美術という見世物』もそうだったが、トマソン風というか路上観察学会風というか、そういうニオイがしていた。果たして、この『ハリボテの町』のあとがきに、藤森照信の名があった。この本がうまれるための種蒔きをしたのが藤森らしい。

▽…そのころにはシオヤでのライフも十年を過ぎ、風景とのつきあいも新しい段階に入っていたのだろう。すなわち、引っ越し直後の見慣れぬものが見慣れてくる段階から、見慣れたものが見慣れぬものへと変貌する段階に進級していたのだった。ここで進級できないと、見慣れたものは見慣れたままで終わってしまう。
 珍しいものを探して歩くのではなく、珍しくもなんともないものが突然気になりだす傾向を、じっと待ってカメラを向ける。それは、通勤の先で私を待っている仕事に通じるものだった。当時の私は美術館に勤めていた。美術館にせよ、博物館にせよ、そこは珍しいものを見せる場所だと思われがちだ。実際、博物館のルーツには珍奇なものを見せた「驚異の部屋」があるわけだし、現代の美術館は名作・名品・傑作といった逸品を見せることに懸命だ。
 しかし、博物館にはもっと大きな魅力がある。当たり前のことを当たり前ではなくしてしまう場所といったらよいだろうか。たとえば食堂のショーケースの食品サンプルを博物館のショーケースに展示したとたん、日本全国の食堂という食堂がなぜそんなものを用意しているのかを考えさせられる。博物館は人を立ち止まらせるのだ。それに比べれば、美術品しか扱わないと宣言する美術館は自分から間口を狭くしているようなものだ。…(273-275ページ)

 晩ご飯は昨日のシチューの残りにキノコあれこれを投入してキノコシチューに化けさせ、サイドメニューはホウレンソウのナムル風。食後にまたグレープフルーツを食べる。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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