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読んだり、書いたり、編んだり 

本買って、コロッケ食べて、映画見て(II)

おじさんから離れることができなかった。そういうのは、俺のこれまでの人生の中で起こった中ではいちばん実のあることのひとつだった。それについちゃ、俺のほうがむしろおじさんに感謝しなくちゃならねえわけだし、だからおじさんが俺に感謝するような必要はないんだ。もちろん感謝してもらって悪い気はしねえけどさ。ただ俺が言いてえのはさ、ナカタさんは俺にすごくいいことをしてくれたってことだよ。よう、わかるかい?」(『海辺のカフカ(下)』320-321ページ)

 雨がなんとかあがったようなので、自転車で本屋へ行く。注文していた本が入った。『女性労働研究NO.43 サスティナブルな働き方』(青木書店、2003年1月)と、妹1号に頼まれていた1冊と。女性労働研究を買うのは初めてだ。巻頭の竹信三恵子「サスティナブルな働き方とワークシェアリング」を読みたかったのだ。
 店内をぶらぶらと見てまわって、どうしても本買い虫をおさえきれずに横川和夫の『降りていく生き方 「べてるの家」が歩む、もうひとつの道』(太郎次郎社)を買った。帰りにはまたぽつりぽつりと雨。

 晩ご飯用にカレーを仕込んでから、同居人と映画見物にでかける。吉田秋生原作の「ラヴァーズ・キス」が今日から第七藝術劇場でロードショーなのだ。とちゅう、N駅で降りて、こないだの日曜に食べられなかったコロッケを買って食べる。揚げたてのコロッケとメンチカツはおいしくて満たされた。駅前では名前を連呼するだけのクダラナイ選挙運動をやっていた。あんた誰?何する気?「明日の投票日には○○○○をよろしくおねがいしまーす」と15人余りも並んで声をはりあげている。私には○○○○が誰なのかも分からないし名前さえおぼえられなかった。何をするのだ、○○○○は?マル投票ではなくバツ投票なら、まずこの○○○○をバツにするがなあ、と思う。

 帰りの電車でも名前を連呼するばかりの声が電車の中まで聞こえてきた。同居人はいいことを言う。
「名前はなし、投票所にも政策公約だけを並べて、そこから選ばせたらいい」「それやったら名前連呼せんと、何をするかをもっと言うよな」「同じ政策やったら、別に誰でもいいねん、名前なんかいらんねん、そのかわり公約やぶったら死刑」「そうよなー、誰がって要らんよなー、何をやりますって言えっちゅうねん」 
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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