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読んだり、書いたり、編んだり 

歯を抜く(II)

▽さて、こうした時間の再編成過程で、それを人々にもっともリアルなかたちで示すことになったのはラジオであった。ラジオ放送によって、はじめて日本中の時間が単一に、そして普遍性をもって時を刻んでいることがリアルに認識できるようになったといえる。(108ページ)

 宮本常一が「小学校へ行ってる子のある家なら」と書いているところは、黒田が「日本中の時間が単一に」なっていったことにラジオが大きく与ったのは一九二〇年代、一九三〇年代という話からすると、やや不思議にも見える。けれども、「ラジオも新聞もなく土曜も日曜もない、芝居も映画も見ることのない生活」が「昭和二十五年頃」にはまだ日本のなかにあった、ということは宮本の筆からすると確かなようだ。

 午前中はエイゴの予習、昼過ぎに事務仕事をすませて、エイゴの本を読む。最後の章の最後の節を読んでいるところ、代名詞がなにを指しているのやらよく分からないところが増え、誤植とおぼしき箇所もあり、「なんとなく意味は分かるが、ブンポー的にはどうやろかなあ」といくつもの行を思案しつつ読みすすむ。でも、今日も最後までは読めず。歯医者へいく時間をにらみ、いつもより少し早く帰る。駅からの帰り道、ぱらりと雨がかかる。

 いったん帰って、軽くパンと牛乳をおなかに入れて(麻酔して抜歯するとしばらく食えないらしいというので)、歯磨きをして、自転車で歯医者へゆく。ぽつぽつと雨がかかるが、予約時間も迫っているのでそのまま向かう。日が暮れたこともあり、空気が冷たい。

 眼鏡がいっぺんに曇るような歯医者へ入って、しばらく待つとよばれた。まず「歯茎の表面の麻酔」というのをやられる。何かを吹き付けているか塗っているらしい。少しするとセンセイが出てきて、「今日は歯を抜くつもりで来てもらってますね」と口の中を診る。口を開けろ、閉じろ、もうちょっと開けろと言われながら、しずしずと歯茎に麻酔を打たれる。やや痛いが、思っていたほどではない。「歯茎の表面の麻酔」というのが効いているのか。
 それから、歯のレントゲンを撮られる。歯の根の部分が股分け状態になっていなければ抜くのがラクだという、その確認。麻酔が効いてくるまでしばらく待ち、レントゲンによると撮影した向きからは少なくとも歯の根は分かれていないと言われる。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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