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読んだり、書いたり、編んだり 

本読みデイ(I)

 帰るコールをして帰ったのに、シェフがなかなか晩ご飯づくりにとりかからず、私は半時間ほどウトウトした。帰宅して2時間もしてからようやく晩ご飯にありつけた。また「タイの台所」キットで、タイ焼きそば。夜食には昨日買ってあった小玉西瓜を4分の1ずつ食べる。みずみずしく、うまい。皮は薄くて、緑のところの際まで赤い。

 今日は4冊読み終える。あと少しだけ残っていた『オヂがパソコンを買うという暴挙』(アスキー出版局、2000年)を読み終える。このしゃべくり調の文章は苦手な人もいるだろうが、身辺雑記風のだらだら書かれた中に、なんとも鋭いツッコミがあったりして、やはりおもしろい。

▽「なんだかね、いつまでたっても変わらないねぇ」と言われる時、言外に見下した韻が込められているか、それとも尊敬の韻なのかでモノはモノになれるかどうかが決まると思うわけです。なんでもそうですが、世間の目に曝されるという時間は非常に大切なわけです。曝され続けていると、そのモノが持つ力によって世の中の方が変化するということのなんと多いことか。そういうモノと周囲との対話によって社会なんていうものは成り立つとあたしのような古風なオヂは信じたいです。(268ページ)

 これは、マック(Macintosh)にしても、クルマにしても、「数年は使おうというモノがころころと意匠を変えてしまっては世間の目に馴染んでいる時間がないと思う」という話のところだ。「変化自体が目的になってやしませんかね」と田淵オヂは皮肉たっぷりである。

 田淵オヂが勤めていた会社を定年退職でない退職でしりぞいて、お別れ会で「気概を持ってがんばれ」と言われまくって考えたところなどは、そうそうそう、そうよと思う。

▽がんばろうとか再生とか気概とかね、一見すると前向きに思える言葉で物事を考えるのはもういいやっていう感じ。[中略]
 仕事がないから生きがいが持てない。そういう公式の背後には、がんばろうとか再生とか気概という言葉が暗躍しているんですな。前向きの言葉には多かれ少なかれ、人を強迫して平気でいられる強者の論理が隠れています。あたしは、生きがいなんかなくてもいいし、がんばりたくはないし、再生したいとも思わないし、気概なんかとっくに捨ててますもん。がはははは。あたしはあたしです。[中略]
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第69回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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