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若者と大人・子どもと親(I)

 2日続けて雨。大阪の冬には珍しい。天気予報では今日からまた冷え込むようなことを言っていたが、湿度が高く、「なまあたたかい」と表現できるようなじっとりした一日だった。
 暮れからちびちび読んでいるジョーンズ&ウォーレスの『若者はなぜ大人になれないのか 家族・国家・シティズンシップ』(新評論、1996、org.1992)を読む。英国の本で、しいていえば”若者論”。今日読んだところでおもしろかったのは、「家族」と「世帯」の語が互換可能なものとして用いられて、家族の定義やイメージが事実とは違ったもののように見られるようになったという話。
▽近年、人口統計的および歴史的研究は、前産業社会における家族生活のイメージも、産業社会における家族生活のイメージも、事実より神話にもとづいたものであることを示してきた。前産業社会の家族は、現在の家族よりも大きいものではなかった。混乱は、「家族(family)」と「世帯(household)」の用語を交換可能なものとして用いることから生じた。というのは、多くの前産業社会の世帯、とくに裕福な世帯には、世帯メンバーとして生活していても必ずしも親族ではない使用人が含まれていたからである。産業革命直前の世帯の大半は、平均五人で構成されており、両親と子どもから成り立っていた。このような理由から、「核家族」は産業化の結果ではなかったと、ラスレットはいう。(訳書、123-124ページ)
 
 それから、若者と”依存”の話。
▽親が適切な援助を与えられるかどうかは、主として親自身の経験によるであろう。最低卒業年齢を越えて学校に通う子どもの親は、子どもと同じ経験を持っているのがふつうである。また、親の職業やその業種と、その子どもの職業との間には、ふつう何らかのつながりがある。といっても、それは父親と息子の間に言えることである。というのは、女性の労働市場への参入の性質は、変化するからである。その結果、職業階級上の地位は、世代間で安定している。しかし、同じメカニズムの結果、失業もまた親子双方がこうむる可能性がある。(訳書、135ページ)
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第66回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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