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読んだり、書いたり、編んだり 

大切にしたいものは何?(II)

 私は、まえの本で鶴見がしきりに「親問題」と言っていたのを、”両親、親とのあいだに生じる問題”と思って(思い込んで)読んでいた。「殺人について」「自殺について」「親になること」という3つのテーマで中学生から作文を募集し、それを挟んで、企画者らが意見交換した座談会とそれぞれが書いたエッセイがおさめられていた。生と死とを交差するテーマだったから、そう思い込んでいたのか。

 こんどの本では、鶴見が、中学生といろいろ話していく会を、昔の寺子屋みたいにしたいと最初に述べている。それは鶴見の哲学の流儀とおなじ、「自分で問題をつくって自分で答えをだす」という自問自答の場にしたいのだと。
 南伸坊がかいた鶴見俊輔の笑うさまが、ほんとうに楽しそうでおかしい。 

 今晩も冷える。昼間も廊下に出ると震えあがる寒さだった。
 ***
 『大切にしたいものは何?』を読み終える。スルメ本として、長く読むものになりそうだ。いろいろとおもしろい話があるなかで、同じ人とつきあって違うものを見つけるという話が印象にのこる。
▽くりかえし同じ人とつきあっていって、そのつきあいのなかから、意外なものがでてくるようでありたいですね。同じ人とつきあっているのだから、つきあいは同じじゃないかっていうのじゃなくて、そのなかから新しいものはあらわれる。そういう考え方と、べつの人とつきあわないとおもしろくないっていうのと、対立的にあると思うんだ。
 だけど、同じ人とつきあっているなかで、いろいろなものがあらわれてくるってことは、とってもおもしろいことなんだよね。肖像画でも、同じ人をずっと描いていくと、ちがう肖像がいくつもでてくるでしょう。そういうことにかけている一生があるんだ。これはおもしろい見方だね。そういう見方をとることで、人生はべつな人生になっていく感じがしますね。(131ページ)

 たとえば、親が小さくなるように。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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