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モーム・失敗・ダバダ火振(II)

自分で指導し、保護してきたものたちの幸福には、わたしも無関心ではありえないが、長い間、わたしにたよって生きてきた彼らが、どんな結果になろうと、各自の自由を受けるということは結構なことだ。長い間、この世にある場所を占めてきたが、ほかの人たちが、やがてその場所を占めるだろうということに、わたしは満足する。(訳、276-277ページ)

 死について書かれたこの章を読んでいて、父ちゃんはどんなことを考えているだろうと思った。母ちゃんが死んだときに、「その分も生きるつもりだ」と言っていた。

 昨日は先日注文したいくつかの本がどさどさと入荷。その中で、安藤哲也の『本屋はサイコー! 本を売る仕事はこんなに面白い』(新潮OH!文庫、2001年)は、読み始めて2時間ほどで読み終わった。字が大きく、行間もゆったりとして、古い新潮文庫を読んだばかりの目には、するすると気持ちよすぎるほどである。往来堂書店という、ちょっと行ってみたい本屋を立ち上げたのがこの人。今はbk1へ移ってWeb上でセレクトショップ風の「ブックス安藤」を開いている。
 取次や出版社のお仕着せパターン配本を拒絶して、”文脈棚”という、知る人ぞ知る棚づくりを実践した人。Webの往来堂書店も”ネット文脈棚”をつくっていて、時々眺めていると、やはり一度ナマの本屋へ行ってみたいなアと思う。
▽僕は書店員として、以前から一つの疑問をもっていた。
「本は、人に勧められて買うものなのだろうか?」
 この疑問は、インターネット書店で働きはじめてから、ますます強くなった。・・・最近、CDショップにいくと有名なアーティストのベスト盤がやたら売られている。・・・本についても同じだ。ランキングに入ったもの、あるいは誰かが感動して、オススメするものという”保証”がついて、はじめて本を買う人が多い。・・・
 買ってみた結果、失敗する。
 それも、本当に大事な本や音楽にたどり着くまでの重要なプロセスだと僕は思う。(199-201ページ)
 私も、タイトルに騙されて(?)くそ買わんかったらよかったという本を買ってしまったことが何度もある。ランキングやオススメは、安全に買う一つの知恵だと思うけれど、自分で選ぼうと思うかぎりは、失敗も積むしかないような気がする。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第69回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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