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年の瀬(II)

▽外から見て平穏に見える家族が幸せとは限らないのですね。
 どんな形にしろ、親の恋愛は、親が自分で”解決する”こと。これが一番むずかしくて、一番大事なポイントだと感じました。
 自分の問題は自分で解決するしかないのです。それができなければ、いわば第三者である子が背負うしかなくなるのです。(121-122ページ)
▽本来ならば、人がひとり生きていく間には、個人として思考し、決定しなければならない数々の場面や案件があるはずなのに、「こどものために」「主人がだめだと言うから」これを繰り返していれば、自分で何も決定することもないまま生きていけます。
 ”幸せな家族”は口実の宝庫で、自分が何を思い、何を決めるか、何の意識もせず、明言することもなしに責任のがれをする言い訳には最も適しています。夫たちの「仕事が忙しいから」も同様です。
 こんなときに最も便利な言葉「こどものせいで」「こどものために」は、言われたこどもの側に立ってみれば、人の人生の責任までも押しつけられた格好になります。しかも、たいていの母はこどものせいで」とは言わず、「こどものために」を使い、かつ、毎日忙しい思いをしてこどもの身の回りの世話をしてくれるのですから、コトの本質はとてもわかりづらくなる。言っている母親本人もきっと自覚してはいないでしょう。
 無自覚なまま、「あなたのために」と言いつつ、こどもを自分が生きていくための道具にしてしまう・・・・・。(194-195ページ)
▽こどもが年をとるその過程は、全知全能の神のようであった親の存在が、一歩二歩と階段を下りてくるような、地上に落っこちてくるようなステップと等しく、またそうでなければおかしいと私は思っています。(219ページ)

 清水の「話を聞き出す能力」や「状況分析力」にあらためて感心した。清水自身が父親にめちゃくちゃに殴られていて、”父”は彼女のなかで「世紀の大疑問」だったのだ。あの人は何なんだろう、何だったんだろう--という清水自身の強力な問題意識があって、この本が形を成すにいたったことがわかる。
 私のなかで、父も母も、20代の半ば頃からどんどん小さくなっていった。(ああきついこと言い過ぎたかな)と親に対して思うようになったとき、私はもう大人になったのだという気がした。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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