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読んだり、書いたり、編んだり 

新しい心理学

 朝から洗濯。昼ご飯は葱と卵のチャーハン。その合間に永野重史の『発達とはなにか』を読む。おもしろくて、そのまま読み終わる。『子どもの学力とは何か』をひとまわり壮大にして、くわしく書き込んだ本、という感じ。扱っているエピソードのいくつかは、『子どもの学力とは何か』と重なっているのだが、いっそう丁寧に書き込んである。大ざっぱにまとめると、永野は「これまでの発達心理学はもうあかんやろ」「こういう考え方で発達とか心とか考えていかなあかんのちゃうか」と書きたいために、「古い発達心理学」のどこがどうあかんのかをしつこいくらい説明し、こういう考え方で「人間」のことを考えていくと、人間がまるで「人でなし」になってしまうとあれこれ書いている。”科学的”というのは眉唾なことが少なからずあるからよくよく注意せえとも書いている。永野がここまで批判的説明を書き続けるのは、「古い発達心理学」ではもうあきませんと分かってきているのに、教育(とくに学校教育)の場面や育児にまつわる「神話」には、こういう古い考え方が「はびこっている」と言っていいほど根強くあるからだろう。新しければいいというのではないが、教育政策なんかに「新しい研究成果」なんてぜんぜん反映されていないらしい(としか思えない)。
 私は「心理学」というのをかなり毛嫌いしているが、こうやって丁寧に説明してもらうと、私が「あーきもちわる」と思っていたのは、心理学のなかでも古いやつや、行動主義的なモデルでとらえようとしてきたやつらしい、というのが分かった。私が嫌いな心理学は、「個人」のことばっかりぐちゃぐちゃ言って、「できへんのはお前がアホやからじゃ」とか「親が悪いんじゃ」とばかりに、イケナイ子どもやイケナイ親を責め立ててみたり、イケナイ子どもを何とか「矯正」しようとしたりする。「個人は真空のなかで生きている」かのごとく、生活場面とは縁のないようなことを憶えさえたりする。 新しい発達心理学はこういうのと比べるとずっとおもしろそうである。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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