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ふたつめの月/賢者はベンチで思索する(近藤史恵)

ふたつめの月 賢者はベンチで思索する

こないだふと借りてきた『ふたつめの月』。シリーズの2冊目らしいが、まあ独立でも読めるヤロと読んでみたらおもしろかったんで、シリーズ1冊目の『賢者はベンチで思索する』も借りてきて読む。この著者の名前はおぼえがあるので、前に「なにか」読んだと思うが、どの本なのか図書館の蔵書を見ても思いだせず(…ここで過去ログを検索して発見。『ねむりねずみ』を読んでいた)。

主人公の七瀬久里子は、契約社員からようやく正社員になったところで、クビになった。喜んでくれた両親に言い出せず、退職後も朝はうちを出て時間をつぶし、ヒマな部署にうつったからと以前よりは早めに帰る日を送る。しかも、リストラにあったと思っていた会社で、どうも久里子が勝手に来なくなったことになっている、ということが分かり…
退職から半月ほどして、あの人みたいになりたいと思っていた憧れていたかつての女性上司と会い、それから元同僚をつうじて連絡のあった、どちらかといえば嫌いだったうまのあわなかった女性上司と会う。好意をもっていた上司には肝心なことを訊けず、むしろ嫌いな相手と、なぜ自分が辞めたことになっているかを踏み込んで話せることに気づく久里子。

久里子のリストラ話から始まった『ふたつめの月』を、2話、3話と読んで、ファミレスでアルバイトをしていた頃の同僚・弓田とか、赤坂老人といった登場人物のおもしろさにも、アンとトモという犬の存在にも、興味を引かれた。

そして、さかのぼって読む1冊目の『賢者はベンチで思索する』。2冊目で出てくる赤坂老人らしき人が、かなり最後まで「国枝老人」として出てくるので、どうなってんのかなあと思っていたが、3話目でようやく事情がわかる。

久里子の"長女気質"みたいなところも、ひじょうに親近感がわく。一つ違いの弟がいて「お姉ちゃんだから」と言われるとこなんか、わかるなーと思う。それと同時に、専業主婦の母に対してひどい物言いをしていた久里子が、物語のなかで何年かのあいだに変わっていくところも、ええなーと思った。

著者は同い年の人だった。2冊目の、文庫解説で「ものすごい悪人は出てこないミステリー」とあって、あーこういう感じ、加納朋子なんかの作品と似た印象を受ける。
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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