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ガザ どうすればいいの?何ができるの?/パレスチナ問題から考える、戦争とわたし

ガザ どうすればいいの?何ができるの? はらっぱ2010年12月号「パレスチナ問題から考える、戦争とわたし」

子育て情報研究センターの『はらっぱ』は、最新号のときは図書館で読み、バックナンバーをときどき借りてきて読む機関誌。なんどか買ったこともある。昨年の12月号の「パレスチナ問題から考える、戦争とわたし」は、出た頃にも図書館で読んだけど、『ガザ どうすればいいの?何ができるの?』を借りるときに、思いだして一緒に借りてきた。

『ガザ どうすればいいの?何ができるの?』は、亀岡で子育てAmigo!というグループがまとめた冊子。「この冊子が新たなつながりを生み出す第一歩となれば」と巻頭にある。

この二冊を貸出の延長もして、あっちを読みこっちを読みしながら、一ヶ月ぐらい読んでいた。
『ガザ どうすればいいの?何ができるの?』の冊子は、すごくよかった。これができたきっかけは、岡真理さんを呼んでの講演会だというが、この冊子をつくる中で、グループの人たちが話をし、それぞれのきっかけや思いを共有し、巻頭にはその座談会が、巻末にはメンバーそれぞれが一文を寄せているところがいいと思った。

メンバーのお一人はこう話している。
▼私たちがこの本を出そうとするのは、忙しい日々の中で無理とは言わないまでも努力が必要なことではあります。でも、あの2時間の講演だけで終わりにするのは絶対だめだと思ったし、どうしてもたくさんの人に広げたいと思ったからでした。いったん冊子編集などで深くかかわることによってその後の生活でもずっとご縁が続くと思います。(p.16)

そして、パレスチナのことを「かわいそう」と表すのではなく、こんな姿を知ってもらいたいと別のメンバーがこう話している。
▼この冊子に関連して「ガザの子育て事情」というワークショップを開く予定なのですが、そこでは、パレスチナについて「こんなにかわいそうな人がいるんだよ」というようなのを表すのではなくて、こんな状況であっても「こんなにたくましく子育てをして今日も生きている」という姿を知ってもらえるような内容を考えていて、パレスチナの人々から、私たちも学びたいと思っています。(pp.16-17)

こうした話をうけて、岡真理さんが「自分の身に起きてはならないことは誰の身にも起きてはならないという、そういう単純なことなんです」と話す。

「こどもの「なんで?」に向きあうために」というこの座談会の最後、親もわからないよねという話。
▼「子どもたちにどう教えていったらいいのかな…親もわからないんだから教えられないよね。ウルサーイ!!って言いたくなっちゃう。忙しいと、特に」
 「何か答えなくちゃって思ってしまうんですけど、わからないことも多いですね。わからないと答えるのが悔しいから、何とか適当な答えを出そうとしてしまう。」
 「いいの。なんでも教えようとしなくても。わからないことはわからないって言って一緒に考えれば」
(p.24)

こういう話ができる関係ができて、そこから、新しいつながりが広がればと、読みながら私も思った。手元に置きたいと思って、取り寄せることにした。

『はらっぱ』
では、篠原久美子さんの「若者を戦争に追いつめる構図に、表現者として対抗する」がよかった。なんべんも読んだ。「遠くの戦争」という朗読劇の台本を書いた篠原さんは、どうしても書きたかったのは「普通の人が戦争を肯定し、加害者になる怖さ」だという。それを、熱く語るのではなくて、静かに論理的な口調で伝えたいと。

篠原さんが平和活動をするときの座右の銘にしているのが鶴見俊輔さんの言葉。
▼こういう活動って、一生懸命やればやるほど、無関心な人に対して「その無関心がいけないのよ!」と叱りがちなんです。でもその人たちが何も感じていないわけでは決してない。人を責めずに、静かに、しかし論理的な口調をもてなければ伝わらないと思うんです。(p.6)

その鶴見さんの言葉は「市民活動をする人間が、デモの真ん中からデモに参加しない市民に向かって、「なんで参加しないんだ」と怒鳴りつけるようなことをしてはいけない。参加しない人たちはみんなそれぞれ事情を抱えている。でも何も感じていないわけではない」。

考えて考えて、いつも行動が遅くなる人なんです、考えて言葉にすることに時間を費やす人間なので…と自分のことを語る篠原さんが、いいなと思った。篠原さんの話を聞いたのは社納葉子さん。インタビューの醍醐味を、社納さんに聞きたくなる。
 
Comment
 
 
2011.07.13 Wed 14:09 酒井あきこ  #K2uWlOfA
お久しぶりです!!
おかげさまで、昨日、社納さんの講座に参加してお話を聞くことができました。それに、本もお渡しできたし♪

ありがとうございました。

社納葉子さんの講座:わたしが出会った部落問題 (聴講メモ)
http://sakai-akiko.kameoka.org/archives/2760
  [URL][Edit]
乱読大魔王さん、初めまして!亀岡で子育てAmigo!の酒井です。
冊子のご紹介ありがとうございます(^―^) 
こちらの記事をご覧になった方から、今日冊子のお申し込みをいただきました。(その申込みメッセージ欄からこちらの記事を知ってお邪魔致しました)

一緒に紹介されている「はらっぱ」12月号を読みたくなりましたが、バックナンバーが販売されていないようで・・差支えなければ、どちらの図書館でお借りになったか教えていただけませんか?

よろしくお願いします。
亀岡で子育てAmigo!です  [URL][Edit]






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以前、友人たちと共に作ったパレスチナを伝える冊子。久々に申し込みフォームから冊子の申し込みがありました。 そのメッセージ欄には「乱読大魔王さんから知りました。地元の若いママたちに教えてあげたいです。」と書かれていました。 とても嬉しいです。小さな命を育む...
2011.04.15 11:55
 
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在89号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第50回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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