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きょうだい―障害のある家族との道のり(白鳥めぐみ、諏方智広、本間尚史)

きょうだい―障害のある家族との道のりきょうだい―障害のある家族との道のり
(2010/10)
白鳥めぐみ、諏方智広、本間尚史

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『We』171号で、著者のおひとり・白鳥めぐみさんのインタビューを掲載。「子どものキモチがすごくよくわかる本だった」と聞いて、図書館にリクエストしたら、ヨソからの相貸で届く。昨秋出たばかりの本も、購入できんのか…。

この本でいう「きょうだい」とは、障害のある兄弟姉妹」のいる人のこと。「きょうだい」と「兄・弟・姉・妹」という、ひらがな表記と漢字表記は、そういう意味で使い分けられている。

著者の三人には、それぞれ「障害のある弟」がいるという。小さい頃は、家族のことをあまり周りに話さずにきたそうだ。困ったり悩んだりもあった一方で、それなりに楽しいこともうれしいこともあったと、「はじめに」で書いてある。大きくなって、他の「きょうだい」と出会い、仲間と話す経験の心地よさに気づく。きょうだい会もつくってきた。
▼きょうだいの会では、はじめのうちは「幼いきょうだいたちの悩みをもっとなくしてあげよう」と考えたこともありました。でも幼い彼らは、ただ支援されるだけの対象ではなくて、彼らのなかに大きなパワーがあるということに、だんだんと気づいていきました。それはかつての自分たちも同じでした。
(中略)
「一人じゃないよ。みんな同じようなことに悩んだり心を痛めたりしながら、そのことに立ち向かっているよ。役に立てるかどうかわからないけど、いつも偉大な君たちに仲間たちからのアイデアを送ります」(「はじめに」)

著者たちが自分の経験や、これまで出会ってきたきょうだいの話からアレンジした「エピソード」に、「解説」と「ヒント」がついて、学校に入るまで、小学生から中学生、高校生から大学生、大人になってから、という4つのパートで、それぞれの年代でよくある経験、そのときの思いがまとめられている。

状況はもちろん違うところもあるけれど、親の子ども3人のうち妹が2人、いちばん上の子どもだった私には、立派なよい子だとホメられたり、ほとんど歳も変わらないのに「お姉ちゃんだから」とやたらと頼みにされ、あるいはガマンすることもあった経験なんかを思い出す内容だった。(あ~こういうのわかるな~)と思うところも多かった。

すーちゃんの2巻目『結婚しなくていいですか』に、実家でお母さんと寝たきりのおばあちゃんと3人ぐらしのさわ子さんが出てくる。勤続17年、会社の同期で残ってるのは男だけ、「週に一度のヨガの日以外は、できるだけ早く家に帰る」さわ子さん。

▼お母さんは大丈夫って言うけど
 せめて夜くらいはあたしがおばあちゃんの介護をしないと
 って思ってる
 でも、時々
 なんにもしなくていい人が、うらやましい夜もある(pp.82-83)

「あたしが結婚してしまったら、お母さんはおばあちゃんとふたりきりになってしまう」と先のことを思い悩むこともある、もうすぐ40歳のさわ子さん。「なんにも考えずに、飛び出して行けたなら、どんなに楽ちんだろう」とも思う。

『きょうだい』の本を読んでいて、このさわ子さんを思い出した。「きょうだい」たちは、大きくなっていくなかで、どこかでさわ子さんみたいな気持ちを抱えてるなーと思う。

2章の「小学生から中学生まで」は、エピソードの数がいちばん多い。それは、この頃にとりわけ学校で「きょうだい」が苦労しているからなのだろう。途中のコラム「学校の先生へ/学校で配慮してほしいこと」(pp.134-135)を読むと、励ますつもりか「がんばれ」などと声をかける先生や、善意で「弟のことを作文にしたら?賞がとれるぞ!」などと言う先生や、よく知ってるだろうというつもりなのか、きょうだいに障害者のことを解説させる先生もいるらしい。

悪意はないのかもしれないが、違うやろーと思う(悪意はなくても、悪いもんは悪いやろ)。

読んでみて、(誰が読むんかな~)とは思った。小中学生で、この本を手にする子はあまりおらん気がする。高校生や大学生ならおるかも…? あとから、自分のキモチをふりかえるんかな…。
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短いインタビューですが、白鳥さんのお話もぜひお読みください。
We171特集:つながりあう、ささえあう

【インタビュー】白鳥 めぐみさん
きょうだいとしての思い─ 一人じゃないんだよ

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1冊800円(送料80円/冊)
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第67回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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