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ピカソとクレーの生きた時代展(兵庫県立美術館)

駅などにポスターがどかーんと貼ってあったりして、「ピカソとクレー」の展覧会をやっているのは認識していたが、どうせ込んでるやろうし、行くかなーどうするかなーと迷っていた。

ところが、ここにきて新型インフル騒ぎで、兵庫県美は一週間ほど休館。5/23の土曜に再開した。今なら空いてるヤロと、三宮経由で出かけてみた(土曜のことである)。
klee.jpg
(↑クリックすると大きくなります)

これは美術館が、展覧会場を出たところにパソコンを数台並べて「画像のメールを送りませんか!」とやってるやつで、自分のアドレスに送ったものの一つ。
じつは美術館でこの絵をみたとき、私は、まるいのに棒がついたようなかたちが並んでいるのを(クマグスの粘菌のような…)と思った。

今回は、作品タイトルをほとんど見ずに、絵ばかりを見ていたので、帰ってきて、買ってきた絵はがきを見てタイトルを知り、それでも(ラクダ?)と思っていた。

絵はがきを投函するときになって、ふと絵をみて、(あー ラクダがおった!)と、やっと気づいた。美術館では、このラクダにまったく気づかず、リズミカルな色彩の絵やなあと思っていたのである。

画像の左下に展覧会名が入っている。でっかい字と小さい字である。
ピカソクレーの生きた時代

ちょっとサギのような表示である。私は現地に行くまで、二人展なのだと思っていた。二人「の生きた時代」展なので、極端にいえば、ピカソ作品やクレー作品がなくてもいいわけである。

三宮はガラガラというわけではないが、ふだんの土日に比べると人通りが少ない気がした。マスク率はまあまあ。してない人もけっこういた。

さて、この「ピカソとクレーの生きた時代展」は、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の作品がやってきているものである。

チラシにこのあたりのことはほとんど書かれてなかったけれど、途中の展示室で、この美術館を紹介する映像が流されていた。それを見て知ったこと。

ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館は、現在改修工事のため休館中である。
→それで、日本からの展覧会のオファーを受けた

とくに重要なのはこのことだと思う。
ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の「はじまり」は、1960年に市場に出てきたクレーの作品88点(個人コレクションだったもの)を、州が買ったことである。

クレーは、ナチスの時代にスイスのベルンへ亡命し、再びドイツの土を踏まなかった。作品も流出したという。前衛芸術は「退廃的」だとして徹底的に弾圧されたためである。亡命以前、クレーはこのノルトライン=ヴェストファーレン州の美術アカデミーで教えていた。

州は、このナチス時代の不名誉な歴史を挽回するひとつとして、ナチス時代に失われた文化芸術を取り戻す決断として、クレーのコレクションを買った。そのクレー作品を核として、州立美術館がつくられた。

今回の展覧会タイトルは、日本でのピカソ受けを意識してか、ピカソの名が先に書かれ、兵庫県美のチラシやポスターもピカソだったし、あちらの州立美術館の紹介映像でも「めったに貸し出さないピカソが2点行きます!」と強調していたが、展示されている作品数は、クレーが一番多かった。

私はクレーが見たかったので、これはよかった。

入ってすぐのマチスの絵は(こんな印象派のようなのも描いてるんやー)と思い、隣のドランの絵は山下清の貼り絵のような質感でこれまたおもしろかった。その隣のブラックの絵も、(こんな絵もあるんやー)と思う。

ミスタービーンに似た人物が目を引く群像の絵もあり、キリコのような(とつい思ってしまうが)マネキンが出てくる絵もあり、その他いろいろ「へー!!」と思う絵がたくさん。

見終わって思うに、ここまで「ピカソクレー」と二人の名ばかり強調せずともよいのではないかと。…といってもノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館展というタイトルも何のことやらわからんし、無難なところで、この二人の名を大々的に押し出すことにしたのであろうか?

二人の名を強調ついでに、この展覧会図録は「ピカソの表紙」と「クレーの表紙」の2種類がつくられたそうだが、クレーのほうが早々に売り切れたそうで、会場にはピカソの表紙のやつしかなかった。(クレーの表紙だったら買ったかもしれないが、結局今回は図録を買わず。)

美術館からもらった画像をもう一枚。クレーがスイスへ亡命したあとの作品。
クレー「宝物」
(↑クリックすると大きくなります)

兵庫県美で5/31まで(金・土・日は20時まで開館)。
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第69回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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