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その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち(上岡陽江+大嶋栄子)

その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たちその後の不自由
「嵐」のあとを生きる人たち

(2010/09)
上岡 陽江+大嶋 栄子

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こないだ「あ、ある~!」と見つけて借りてきて読む。ちょうど箕面で、ダルクの人の話を聞く日で、この本とあわせて、ダルク女性ハウスの古い本『ここに私の居場所がある』(1995年)もあわせて借りてきた。

『その後の不自由』は、依存症当事者で、ダルク女性ハウス施設長のハルエさんと、女性のための施設「それいゆ」を立ち上げた大嶋さんとで、つくられた本。理不尽な体験を生きのびた「その後」、生き続けるための不自由をかかえる人たちの現実を描く。その経験と現実は、トクベツな人たちのものではなくて、誰にでも起こりうることを伝える。
「そこそこ健康な家庭」に育った人が、人とのあいだに保っている距離感が、家族の中に緊張がある状態(たとえば親のアルコール依存や暴力、不和)で育った人では、ちょっと(かなり)ズレている。フツウの距離では「寂しさ」を感じ、寂しいから、人との距離をニコイチになるくらい詰めてしまったりする。

この本を読んで、『恥と名誉』を読むと、「すべては親の言うことを聞くべし」みたいな我慢がまんガマンが続くと、自分にとって何がいちばん大切なのか、それが分からなくなってしまう、自分の感覚が分からなくなってしまうのは、そりゃそうよなあとつくづく思えた。

「私が」
としゃべれるようになること、自分の都合「も」優先できるようになること、身体の変化とつきあえるようになること──回復とは「薬をやめました、アルコールをやめました」ということだけではなくて、生きのびるために必要だった薬やアルコールが「ない時間」を過ごしていけること。それには、時間がたっぷりかかる。

「同じ話を心の中で落ちるまで話せ」とか、「生理のあるカラダとつきあう術」という研究は、私自身、腑に落ちる思いがした。
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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