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殺したらいかん(益永スミコ)

殺したらいかん―益永スミコの86年殺したらいかん―益永スミコの86年
(2010/06)
益永 スミコ

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「死んどるヒマはない」の益永スミコさんの語りをまとめた本。どんな本かなと思っていたら、新書を薄くしたような、手に収まる小さな本だった。

益永スミコさんは、三菱重工爆破事件の主犯である片岡利明さんの養母になった。片岡さんが書いたものは、こないだ大道寺さんの『死刑確定中』に出てきた「大逆と死刑」のレファを頼んでいたら『死刑囚からあなたへ』が出てきて、そこに収録されていたものを少し読んだ。

死刑に関しては、無実の人を冤罪にしてはいけないということは強調されるが、有実の人はシカタナイ、死をもって償えという声が圧倒的に大きいと感じる。益永スミコさんの語りを読んでいると、有実の人をどうするのかということを考える。

▼悪いことをしたんだから死刑になって当たり前という人が多いけど、戦争のときには、悪いことをしていない人も日本は殺してきた。人を殺したんなら殺せー、と言ったら、日本人は全滅だよ。
 あんだけ中国の人たちを殺した日本軍を、中国の人は殺さずに人間に戻してくれた。もちろん、罪を許してもらったわけではない。許されはしない。
 でも、わたしらは殺されずに、ここにこうして生かされている。その思想から学ばないけんとわたしは思う。(pp.70-71)
益永スミコさんは「親はもちろん、夫の言うこと、上司の言うこと、他人の言うことに「はい」と言って従ってきた…おかしいと思うたことも、黙って胸の中にたたんで、人に従ってきた」(p.46)という人だった。

いま「全身活動家」と言われる益永さんも、うまれたときからそうだったわけではなくて、なんぼ考えてもわからんと思い、ほんまの生き方をしたいと考え、信頼と信頼をつなぐことをしてきて、いまのような益永さんになっていった。「人間として当たり前のことを、一人になったときでも言い続けられるかどうか」(p.55)、出かけるときには「裁判員制度反対」のボードを胸にさげて歩くこの人の、これまでの道をとっくり読める小さな本。
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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