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無試験入社、定年なしで世界レベルの「匠」を育てた(松浦元男)

樹研工業という会社の社長さんが書いた本。
めちゃくちゃ売れているという『日本でいちばん大切にしたい会社』(こないだ本屋でチラッと奥付をみたらなんと35刷りになっていた)にも載ってる、「三年間入院した社員にずっと給料・ボーナスを払い続けた」という会社である。

無試験入社、定年なしで世界レベルの「匠」を育てた無試験入社、
定年なしで
世界レベルの
「匠」を育てた

(2005/04/26)
松浦 元男

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第1章「社員が幸せになる企業」の最初のところがとりわけ印象深い。

若い頃、バンドマンと言われる職業で生活したことがあるという松浦さん。ある時までは見ず知らずだった他人と意気投合し、数名から数十名のグループで音楽を演奏する。互いに音を合わせ、一つの演奏をつくりあげるオーケストラのメンバーと、企業も同じようなものだと書く。

▼自分以外の人のの音が良くなるように、自分の音の大きさや音質、スタカットの強さ、シンコペーションの粘り具合、すべて己より他の人を意識して演奏を始めます。
 そして全員の音が一つに響き合った時、全員に笑みが浮かぶ。理想の演奏結果が出せたのです。私は企業も同じだと信じています。
 どんな小さな企業でも、そこで働く社員はオーケストラのメンバーであります。互いに響き合って、全員で良い結果を出さなくてはいけません。決して一人の抜け駆けでは良い響きは出ないのです。
 そしていつでもすべての情報が公開され、安心して業務を遂行する。つまりオーケストラの楽譜は全員に渡され、全員で同じ曲を演奏するのであります。
 一つの目標に向かって楽団員が、全員で互いに響き合い、励まし合って進んで行かなければならないのです。(pp.17-18)

この「いつでもすべての情報が公開され、安心して業務を遂行する」というところや「全員で互いに響き合い、励まし合って」というところに、ぐりぐりと線を引きたい思いである。情報操作をして社員どうしを対立させてみたり、社内のことにはまるで興味がなく外へ向いて自分の手柄ばかりPRすることに余念がなかったり、そんな上司がいる組織にいたことを思い出すからである。

松浦さんは、このすぐあとで、こうも書いている。
▼企業は誰のもの? 私は迷わず答えます。それは経営者と、その企業で働く社員のものであり、決して株主のものではない。…(中略)…
 我々の会社であります。すべての決定事項は経営者と社員とが、しっかりと相談をして決めていく。そして、それぞれが役割を分担して力一杯働く。互いを信頼しあい、思いやりをかけあい、気持ちの良い日々を送るために。(p.19)

私はここでもやはり「すべての決定事項は経営者と社員とが、しっかりと相談をして決めていく」というところに、過去を思い出してぐりぐり線を引きたくなる。

しっかりと相談どころか、いつどこで誰がいったい何のためにこんなことを決めたのか全然わからんという事態があまりにも多い職場であった。そんなことだから、力一杯働こうにも、なんともやる気が起きず、むしろ意欲をそがれることが多かった。

お客さんの声が、かろうじて私のココロをつなぎとめていたような気がするのである。
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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