読んだり、書いたり、編んだり 

今朝子の晩ごはん 環境チェンジ!篇(松井今朝子)

久々に再読。2008年、リーマンショックのあの年の下半期には、こんなこともあったっけと思いながら読む。

巻末の、ブログ読者から松井今朝子に宛てたQ&Aのなかで、「今の20代、10代の人々に何を求めますか? また、何をするべきだと思いますか?」の問いへの答えが、いい。

▼いろんなことを、もっともっと知ってほしいと思うし、知るべきだと思います。それは何も学校のお勉強めいた知識や、近ごろ流行りの○○検定的な知識ではぜんぜんありません。隣に座って、ふっとため息をついた人の気持ち。遠く離れた国で何らかの紛争に巻き込まれている人の気持ち。自分の四代遡った先祖が生きていた時代と、そこから類推される当時の人びとの気持ち。自分のこどもが生きるであろう時代のありようと、そこから類推される子どもの気持ち。そういったことを本当に知るには、ネット検索や通りいっぺんの本で得られるお手軽な情報では到底間に合いません。多くの本を読み、多くの人と出会い、多くの人と話し、多くの人から聞き、そしてそこからおおいに想像力を働かせることが必要なのです。本来「知る」とはそういうことであることを何よりも知ってほしいと思います。(p.253)

45歳で初めて「小説」というものを書き、50歳で乗馬を始めて、55歳で初シュノーケリングをした、という松井を知ると、新しいことはこれからだっていくらでもできるのだと思える。

p.196で、おそらくグリンピースと書いたつもりであろうところが「グリーピース」となっていた(笑)。

(2016/10/29再読)
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『今朝子の晩ごはん』は、と実は買って読んでいる。この4も買おうかな~と迷いながら、私がこの晩ごはん本をおしえた近所のおばちゃんが買ったから回してあげるというので、じゃ貸してもらおうと思ってるうちに本屋からは消え、ゆっくり読んでるおばちゃんからはなかなか回ってくる気配もなく、図書館にあったので借りてきた。

今朝子の晩ごはん―環境チェンジ!篇 (ポプラ文庫)今朝子の晩ごはん―環境チェンジ!篇
(2009/10/10)
松井 今朝子

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この巻は2008年下半期の同名ブログをまとめたものである。

日々の晩ごはんの簡にして要を得た紹介もさることながら、観劇、映画、本など見たモノ読んだモノの話、そして政治経済の時事ネタに対する的確な批判がおもしろい。

2008年下半期といえば、北京五輪、リーマンショック、オバマ登場、日本では、"麻垣康三"のたらい回しもエエ加減にせえよという与党自民党の最後の頃、暮れには年越し派遣村がニュースになった。

時期が時期でもあり、松井はある講演先で「ブログ、みんなの評判ですよ。自民党をコテンパンにやっつけてるって」(p.120)と言われるくらい、自民党の末期的行状を書き、憂いている。これを、およそ一年たった「今」読むと、いかに自民党が情けないことになっていたかがまことによくわかり、そんな党がいつまでも与党でなくてよかったと思える。だからといって野党がスバラシイばかりでは決してないが。

個人的には、「田母上論文」問題について書いたここのところが印象に残った。
▼それにしても私がこの問題でいちばん憂いたのはじつのところ田母上氏なる人物の風采と態度と発言の内容よりも仕方であり、私とは五つ違いでほぼ変わらぬ世代の人としてはあまりにもお粗末で、どこからどう見てもおよそ切れ者といった印象にはほど遠いのに、こんなレベルでトップに立てる軍隊なら、仮にどんな国と戦ったところで勝てっこないからゼッタイ戦争するのはお止しなさいと申しあげたいのであった。(p.220)

(2010/1/30了)
 
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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