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読んだり、書いたり、編んだり 

週末に読んだ本

買った本、借りた本など、週末の読書メモ。土曜は緒方れんさんの講演会のあと、久しぶりに飲みにいって遅く帰ったので、読んだのはだいたい金曜の晩と日曜。

さんさん録 (双葉文庫名作シリーズ) (双葉文庫 こ 18-5 名作シリーズ)  冬のオペラ (角川文庫)  どうせ、あちらへは手ぶらで行く―「そうか、もう君はいないのか」日録  ねにもつタイプ (ちくま文庫)
こうの史代『さんさん録』双葉文庫
このマンガは、「じじい」モノであり、豆知識モノであり、そして、男のミボージン日記やなと思った。第17話の「真夏の傷」で、息子一家はヨメの里へ行き、借りた傘を返しにきた仙川さんと、「せっかくだしお昼でも一緒にどうだね」とお昼を食べたあと、仙川さんの休日の予定に「…おれもつき合ってもいいかな?」とついていく参平。本屋へ寄り、美術館だかギャラリーだかで絵を眺め、それからビーズ教室へついていって指輪をつくる。

「おれへんだろう」
「ちょうどこの時期でな」
「独りでいるとずっと思い出してしまってなあ」
「買い物ぐらいおれが行ってやりゃ車にはねられたりしなかったんじゃないかとか」

仙川さんにそう漏らす参平の姿は、たいせつな人を喪った頃になると調子がわるくなるという話に重なってみえる。

北村薫『冬のオペラ』角川文庫
日曜の午後、なかなかいい天気であるし、ちょっと散歩に…と歩きに出る。結局1時間半ほど歩く。たまにしか寄らない別の図書館へ、閉館前にすべりこみ、YAの文庫棚をざーーーっと見て、これを借りた。

表題作と、その前座のような短編が2つ。1つめの短編「三角の水」と表題作には、女を侮辱する、げーーの出るような男が登場する。

大学院で、自分の不埒な行為を他人、しかも女の院生になすりつけてほおかむりしようとした男・柏木は、こんなことをぬかす。「だって、女の子だったら辞めたって構わないでしょう。いざとなったら、結婚すればいいんだし」(「三角の水」54p.) あームカつく。

表題作は、大学内のハラスメントというもう一つの事件が、事件の背後にあった。読み終えて、私はかなり辛かった。

城山三郎『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』新潮社
こないだ『そうか、もう君はいないのか』を読んで、ちょうどこっちの本も空いていたので続けて借りてきた。

これは、城山三郎が手帳に遺したメモを、編集部が整理したものである。妻が亡くなる約1年前から、城山が没するまでの数年のあいだ、手帳に書かれていたことがまとめられている。

足が弱り、記憶が弱り、体重が減り、老いていく城山三郎の姿があらわれる。くりかえしくりかえし、その自分の弱り具合、老い具合が書かれている。

亡くなる前の年は、たとえばこんなだ。
▼脚が弱って、歩いても歩いている気がせず、ふらふら宙に浮いている感じのときもある。どこで倒れてもおかしくないといえる。(149-150pp.)

たまに顔を出すと、こないだけつまずいて転んだとか、ひっくり返ったとか、そんな話の増えてきた70代半ばの父も、こんな思いなのだろうかと思いながら読んだ。

岸本佐知子『ねにもつタイプ』ちくま文庫
ぬふふ…と時々笑いをもらしつつ読む。「私の通っていた大学の学食はまずいので有名だった」という一文を読み、文庫カバーの袖にある著者略歴を見る。

そこの学食で、私も一度食べたことがある。昔、とある研究会がその大学であり、昼は学食が開いているというので、知らぬところで食べるところを探して右往左往するのも大変やしと食堂へ行った。けっこう込んでいたので、おそらく素早く出てくるであろう、そしてそうまずくはないであろうメニューとして「カレー」を注文した。

えらいまずかった。残したくなるくらいまずかった。カレーは七難隠す系の食べ物だと思っていたが、カレーがまずいって、どないやねんここの食堂…とあまりに驚いて、私はしばらく人に会うと「まずかったカレー」の話をした。

岸本佐知子が出たのは、そのまずい食堂の大学だった。そこまで代々まずいのかと、ある意味感嘆。

そして私はやはり「裏五輪」がすきだ。そろそろ冬の五輪らしい。きらいやなあ。
Genre : 日記 日記
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第67回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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