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なくもんか

土曜は、映画「なくもんか」を見にいった。同居人が見にいくというので、どんな映画かと訊くと、阿部サダヲが主演で、脚本がクドカンで、「舞妓Haaaan!!!」のチームがつくってる、というので、お笑い系と思って、私もついていったのである。

始まる前の映画館で、売りものをチラッと見ると「ハム」とかいた豚のシールや、ぱっちもんのエコグッズ風のシールや、四角いコロッケみたいな形のメモ帳なんかがあった。「何の話なん?ハムの話なん?エコと関係あるん?」と同居人に訊くと、「ハムカツの話」だという。

阿部サダヲで、クドカンで、「舞妓Haaaan!!!」で、ハムカツ?
ここしばらく、自主上映の映画ばかりいくつか見ていたので、ポップコーン置きがついた段々の席で見るような映画は久しぶりである。

なかなか笑える映画で、私の隣に座った小学校の低学年くらいとおぼしき子どもが途中でなんどもケラケラと笑っていたし、向こう側の席にいたおっさんも笑っていたし、老若男女の笑いを誘えるのはえらいもんやなあと思った。

メインは"生き別れ"の兄弟の話。といっても、兄・祐太(阿部サダヲ)は小学生だったが、弟・祐介(瑛太)はまだ母ちゃんの腹の中の胎児で、どうしようもないおやじ(自分の屁にライターの火を近づけてみたりするおっさんを伊原剛志がエエ感じでやっていた)に連れられて家を出た祐太が生き別れたのはむしろ母ちゃんなのだろうが、その母ちゃんは、夫と上の息子と別れたあとに子どもを産んで、その身体の頑丈さにまかせて働きまくりシングルマザーで息子を育てていた。

あっけなく母ちゃんが死んでしまったあと、祐介は親戚やらをたらいまわしにされ、児童養護施設に入ったりして、学校では「笑い」をとることでなんとか居場所をみつけて生きのびてきた。芸人になろうと思っていたわけではないが、「笑いは7つしかない、不幸は笑いになる」と語る大介にいさんと"兄弟"として売り出し、きゃーきゃー言われる存在になっている祐介。

一方の兄・祐太は、おやじに連れられて、善人通り商店街の知り合いのハムカツ屋へ来るが、店の売り上げをかっぱらっておやじが消える。ハムカツ屋夫婦は、なんとなく優しく、なんとなく親切に、祐太を食べさせ、住まわせ、大きくした。その"恩"にこたえるように、頼まれたことは笑顔でなんでもかんでも引き受けて働く男、究極のお人好し、「働くバカ」とまで言われる大人になった祐太。

ふと『親子じゃないけど家族です』という本のタイトルを思い出したりする(これは『We』161号に登場した宮袋さんとおなじように"富山方式"でデイケアハウスをやってる阪井佳代子さんの本である)。

祐太と祐介は、"血のつながり"はあるが、大人になるまで互いの存在を知らなかった。祐太は、母ちゃんのお腹にいた子が(弟だったらいいな)と思って、弟がいるのだとは思っていたが、会えるとは思っていなかった。

ハムカツ屋の夫婦は、店の売り上げをかっぱらったおっさんの子どもである祐太を、実の子と同じように食べさせ、住まわせた。実の娘・徹子(竹内結子)が、ハムカツを食べるばかりでものすごいデブになるばかりなのを少し嘆いてはいたが、よく働く正直者の祐太を自分の跡継ぎにと秘伝のソースづくりを教え、店をゆずる。

娘は大人になるとふいと家を出たまま、ずっと帰ってこなかったが、父が死に、母がもうろくしかかっているところへ、子どもを2人連れて突然帰ってくる。すったもんだの末に徹子と祐太は結婚。

とにかく、ちょっと広くて、あちこち絡まっていて、へんな"家族"の話なのだった。

公式サイトには、“泣ける喜劇”か!?“笑える悲劇”か!?と書いてあるが、ほんまにどっちなんやろと思う。笑える要素とほろっとくる要素のブレンド。
Genre : 日記 日記
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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